鍼灸院の経営を蝕む消費税の罠と30年の苦闘から学んだ防衛術

鍼灸院の経営を蝕む消費税の罠

ある日の施術中、患者さんが、消費税が一番公平な税金だと思うと語りました。広く薄く全員が負担する仕組みは一見平等に思えるかもしれません。しかし、その実態を原口一博氏やあんどう裕氏、三橋貴明氏らの理論から学ぶと、驚くべき側面が次々と浮かび上がってきます。鍼灸院経営にとってこの消費税という制度がどれだけ重荷になっていることか。東池袋で産声を上げてから開業30年、私はこの税制がもたらす不条理と戦い続けてきました。

本記事では、鍼灸院の経営を圧迫する消費税(付加価値税)の歴史と現実を詳しく紐解きます。開業当初の低税率時代から、増税毎に患者数減少を招いたデフレの正体、そして近年の急激な賃上げ・有給休暇のジレンマといった、身を切る経営の実態を明らかにします。重くのしかかる家賃、人件費、道具代の負担は、出口のない迷路のように技術者の活力を削ぎ、インボイス制度が変えた技術者の働き方は、若手の夢を阻む壁となっています。

さらに、現場を悩ませる一般課税と簡易課税の選択肢と資金繰りの問題や、突如として資金を枯渇させる予定納税の苦しみについても、実体験に基づき記述しました。直接雇用 vs 派遣・業務委託の税制格差、医療機関特有の非課税と免税の違いが招く経営の歪みなど、知られざる構造的欠陥についても深く考察します。

なぜ鍼灸院の経営と消費税廃止一択が正しい理由と言えるのか。食料品0%で飲食店がつぶれる理由と連鎖を予測し、税は財源じゃないの意味を理解したとき、進むべき道が見えてきます。私が消費税廃止後は価格据え置き予定としている真意、そして廃止を訴えている政党の主張を整理し、最後には後進の鍼灸師へ贈る経営の防衛術をまとめました。一人でも多くの治療家が、この搾取の構造から身を守るための知恵を得られることを願っています。

この記事のポイント

  • 開業30年の実体験に基づく消費税増税が患者数や経営状況に与えるリアルな影響
  • 賃上げや有給休暇などの固定費増加と消費税負担が経営者の報酬を削る構造的欠陥
  • 直接雇用や自由診療の仕組みが消費税計算において不利に働く技術者特有の不条理
  • インボイス制度や予定納税の罠から身を守り独立後に生き残るための具体的な防衛策
目次

鍼灸院の経営を圧迫する消費税の歴史と現実

「開業30年」当院の消費税の歴史

私が東池袋で産声を上げ、指圧鍼灸の世界で生きていくと決めてから30年の月日が流れました。この30年は、そのまま日本の消費税増税(付加価値税)の歴史と重なります。1996年の開業当初、消費税はまだ3%という低い水準にありました。当時の免税点は売上3000万円以下と非常にゆとりがあり、開業当時の2年間は免税期間であったため、15分1500円という端数のない価格で、純粋に患者さんの身体と向き合うことができました。当時は「腕を磨き、患者さんの笑顔が増えれば、経営も自然と豊かになる」という当たり前の循環が機能していた幸せな時代でした。

しかし、1997年に税率が5%へ引き上げられた際、私の経営者としての苦悩が始まりました。しばらくは「患者さんに負担をかけたくない」との思いから1500円を内税として据え置いていましたが、増税分はやがて重くのしかかり、経営を維持するためにやむを得ず消費税を別途徴収する決断を下しました。しかし、タイミングを逸したこの徴収は、患者さん側からは「値上げ」と勘違いされ、多くの馴染み客が去っていくという悲しい結果を招きました。

その後の8%、10%への増税と、免税点が1000万円にまで引き下げられたことは、真面目に働き、多くのスタッフを抱えて地域に貢献しようとする治療院にとって、事実上の「成長への罰金」となりました。30年前には当たり前だった再投資のための内部留保や、スタッフへの十分な還元が、増税のたびに削り取られていく。この30年の歩みは、技術者が培った富が、消費税という装置によって吸い上げられ続けてきた苦闘の記録でもあります。

増税毎に患者数減少を招いたデフレの正体

過去の経営データを振り返ると、消費税が引き上げられるタイミングで、明確に患者さんの来院頻度が落ち込むという痛ましい相関関係が見て取れます。周囲からは「増税分を値上げすればいいじゃないか」と簡単に言われますが、現場を知る者として、それは決して容易なことではありません。当院の患者さんの多くは、決して余裕があるわけではない生活費の中から、予防の重要性を理解し、将来の健康のためにと工面して来院してくださっています。その方々の生活背景を知っているからこそ、1円、10円の重みを知る身として、安易な価格転嫁などできるはずがないのです。

しかし、消費税という正当な理由であっても、価格改定を行えば「値上げ」と受け取られ、患者さんが去っていくという現実に直面します。実際に、一度タイミングを逸した改定が原因で馴染みの患者さんが離れてしまった時の喪失感は、言葉にできるものではありません。値上げの失敗は、そのまま治療院経営を不可能にする致命傷になり得ます。増税のたびに空席が目立つ待合室を眺めながら、私はこの税制が国民の活力と、私たち治療家が築き上げてきた患者さんとの信頼関係をどれほど冷酷に破壊してきたかを、身をもって痛感し続けています。

身を切る経営 賃上げ・有給休暇のジレンマ

近年、東京都の最低賃金は急激に上昇し、当院でもスタッフの生活を守るために賃上げを継続してきました。労働者の権利を守るという社会的な要請に応えることは、組織を預かる身として当然の義務です。しかし、鍼灸マッサージ業のように「人の手」によるサービスがすべてである業態において、人件費の上昇を価格に転嫁できない状況での賃上げは、経営者の文字通りの「身を切る」行為に直面させます。スタッフに東京都の最低賃金以上を支払い、有給休暇もしっかりと消化してもらう環境を整えれば整えるほど、経営者である私の手元に残る報酬は削られていきます。

有給休暇の義務化も、小規模な治療院にとっては大きな重圧です。スタッフが休んでいる間も、固定費である家賃や光熱費は発生し続け、さらにその間の給与も保証しなければなりません。代わりの人員を確保できない現場では、結局のところ、休んだスタッフの穴を院長である私が長時間労働で埋めるしかありません。スタッフの福利厚生を充実させることが、経営者の過労と東京都の最低賃金を下回る報酬を招く。この「労働者を守るためのルールが経営者を壊す」というジレンマは、現在の歪んだ経済構造が生み出した悲劇であり、誠実な経営者が報われない不条理の極みと言えます。

重くのしかかる家賃 人件費 道具代の負担

治療院の経営を維持するためには、避けて通れない三つの大きなコストがあります。それは家賃、人件費、そして施術に不可欠な道具代です。池袋という立地上、固定費としての家賃は大きな負担ですが、それ以上に深刻なのが、あらゆる物価高騰による経費の膨張です。施術に使用する鍼や灸、衛生管理に欠かせない消毒液やシーツのクリーニング代、さらには待合室の光熱費に至るまで、消費税10%の重みとともに高騰し続けています。売上の入口は行政サービスの固定価格などに縛られているのに、出口であるコストだけが膨らみ続けているのです。

特に、直接雇用による人件費の負担は、消費税の計算上「仕入れ控除」ができないため、実質的な二重の重荷となります。道具代が上がればその分利益が減り、さらにその減った利益の中から高騰した人件費を捻出しなければならない。このように、家賃や道具代といった目に見えるコストだけでなく、それらにまとわりつく消費税という「見えないコスト」が、経営の体力をじわじわと奪っています。どれほど技術を磨き、多くの患者さんに支持されても、このコストの荒波を乗り越えるための「利益のバッファ」が残らない構造に、現在の日本の中小個人事業主は追い詰められているのです。

インボイス制度が変えた技術者の働き方

2023年に導入されたインボイス制度は、専門技術を持つ鍼灸指圧師のキャリア形成に冷や水を浴びせました。本来、技術を高めることに全精力を注ぐべき開業初期において、この制度は「実質的な増税」を突きつけるものだからです。

ここで後進のために明確にしておきたい「消費税防衛術」があります。それは、年間売上が1000万円以内であれば、非インボイス事業者として消費税の納税義務が免除されるという、法に則った正当な権利です。世間では「消費税を預かっているのに懐に入れている」と誤解され、非難の対象にされることがありますが、これは大きな間違いです。消費税(付加価値税)の本質は、事業者が売上から仕入れを引いた「付加価値」に対して課される直接税的な性質を持つものです。免税点制度は、事務負担や経営体力を考慮して国が認めている正当な仕組みであり、懐に入れているのではなく、過酷な経営環境を生き抜くための最低限の「防衛資金」なのです。

しかし、この制度には経営者として非常に大きな悩みの種があります。年間売上1000万円という枠は、一人経営であればなんとか成立しますが、スタッフを雇用し、育成しようとすれば瞬く間に超えてしまいます。かつての免税点であった売上3000万円であれば、二名ほどのスタッフを雇用し、技術を継承しながら運営することが可能でした。現在の1000万円という低い基準は、実質的に「人を雇わず一人でいろ」と言っているに等しく、後進の育成や業界の発展を根本から阻害しています。

インボイス登録を強制されれば、この限られた防衛資金すら奪われ、手取りが減るか、取引から排除されるかの二択を迫られます。この損得勘定に時間を奪われること自体が、日本の指圧・鍼灸文化を支えてきた「個の力」と「育成の場」を削ぐ行為に他なりません。国の管理を強めるための複雑な税務処理は、技術の継承を妨げる大きな障害となっています。自由な活力を奪い、業界全体の魅力を低下させているこの制度に対し、私たちは現場の実態をもっと世間に訴えていくべきです。

一般課税と簡易課税の選択肢と資金繰り

消費税の納税方法には「一般課税」と「簡易課税」という二つの選択肢がありますが、どちらを選んでも個人事業主の資金繰りは常に綱渡りの状態です。当院は事務の簡素化と予測の立てやすさから簡易課税を選択していますが、これは売上の5%を機械的に納めることを意味します。売上が下がっている時期であっても、仕入れが少ないサービス業である以上、一般課税に切り替えたとしても劇的な節税には繋がりにくく、むしろ人件費が控除対象外であるという消費税の欠陥に直面するだけです。

この計算上の苦しみに拍車をかけるのが、消費税という税制の根本的な性質です。利益の有無にかかわらず、預かった(とされる)税金を機械的に吸い上げるこの仕組みは、地域医療を支える小さな治療院の「存続の芽」を日々摘んでいます。一般課税か簡易課税かという細かなテクニック以前に、人件費比率の高い鍼灸院にとって、消費税そのものがキャッシュフローを破壊する構造的な欠陥を抱えているのです。

鍼灸院の経営と消費税廃止一択が正しい理由

資金を枯渇させる予定納税の苦しみ

個人事業主を精神的にも経済的にも追い詰める、もう一つの大きな壁が「予定納税」です。これは前年度の納税額を基準に、その年の確定申告を待たずして税額を分割前払いさせられる仕組みです。経営が右肩上がりであればまだしも、現在のように売上が減少傾向にあり、かつ物価高騰が続く局面では、この制度は凶器へと変わります。まだ稼いでもいない将来の利益に対して、過去の数字を根拠にキャッシュを吸い上げられるため、手元の運転資金が文字通り枯渇してしまうのです。

この制度の恐ろしい点は、現時点での資金繰りがどれほど苦しくても原則として支払いを回避できず、納税のために銀行融資を検討せざるを得ないという本末転倒な事態を招くことです。安保徹先生が警告された通り、終わりなき資金繰りの悩みは交感神経を過剰に緊張させ、経営者の心身のコンディションを著しく低下させる要因となります。納税のために健康を害し、過労死ラインで働き続ける。この不条理なサイクルを断ち切るには、消費税廃止という抜本的な解決策以外に道はありません。

直接雇用 vs 派遣・業務委託の税制格差

消費税の計算構造には、労働のあり方を歪める致命的な欠陥が存在します。それが「直接雇用の給与」は仕入れ税額控除の対象外であり、「派遣や業務委託」への支払いは控除対象になるという格差です。スタッフを家族のように大切に想い、直接雇用して社会保険を完備し、安定した生活を保障しようとする誠実な経営者ほど、消費税の負担が重くなるように設計されているのです。給与として100万円支払っても消費税の計算上は1円も差し引けませんが、外注費として100万円支払えば、そこに含まれる消費税分を納税額から差し引くことが可能になります。

この不合理な格差は、日本から正規雇用を減らし、不安定な非正規労働や派遣労働を増大させる強力な動機付けとなっています。竹中平蔵氏が進めてきた労働の流動化は、こうした税制の歪みを巧みに利用したものです。当院のように、技術の継承や患者さんとの長期間の信頼関係を重視し、あえて直接雇用という道を選び続けることは、現在の税制下では「不経済な選択」として罰せられているに等しい状態です。仲間を大切にする経営が税制によって否定される。この不条理こそが、日本経済の活力を奪う元凶と言わざるを得ません。

非課税と免税の違いが招く経営の歪み

消費税における「非課税」と「免税(ゼロ税率)」は、一見するとどちらも消費者が税を払わない点では同じに見えますが、事業者に与える影響は天と地ほどの差があります。当院はすべて自由診療ですが、多くの鍼灸院が取り扱う保険診療などは「非課税取引」に該当します。これは「売上に税を乗せない代わりに、仕入れで支払った税も控除(差し引き)できない」というルールです。つまり、私たちが購入する鍼や消毒液、光熱費に含まれる10%の消費税は、どこからも回収できず、すべて院が「コスト」として飲み込むことになります。これを「損税」と呼びます。

一方で、輸出企業などに適用される「免税(ゼロ税率)」は、売上にかかる税がゼロであるだけでなく、仕入れで支払った消費税は国から還付(返還)されます。この差があまりにも不公平です。地域住民の健康を守る医療行為は「非課税」として重いコスト負担を強いられる一方で、巨大な輸出企業は「免税」として莫大な還付金を受け取っている。当院のように自由診療で10%の税を預かっている場合でも、物価高騰によって膨らんだ仕入れの「10%分」が経営を圧迫することに変わりはありません。誠実に地域医療に貢献しようとするほど、見えないコストに体力を削られるこの歪んだ仕組みを、これ以上看過することはできません。

食料品0%で飲食店がつぶれる理由と連鎖

現在取り沙汰されている「食料品だけを消費税0%にする」という案は、多くの飲食店にとって死刑宣告になりかねない危うさを孕んでいます。あんどう裕氏が指摘するように、もしこれが「非課税」扱いになれば、飲食店は食材の仕入れにかかった消費税を差し引くことができなくなります。これまで8%の仕入れ税額控除を受けていたものが、突然ゼロになるわけですから、店側が納める消費税は実質的に大幅増税となります。ホリエモンこと堀江貴文氏が「飲食店に死ねと言っている」と激昂する理由は、まさにこの計算構造の不備にあります。

そして、この飲食店の危機は決して他人事ではありません。地域の飲食店が潰れ、街の活気が失われれば、人々の実質的な所得や心の余裕はさらに失われます。安保先生の教えにある通り、社会の閉塞感は人々の交感神経を緊張させ、慢性的な不調を招きますが、財布に余裕がなくなれば、患者さんは自費診療による根本治療を諦め、安価な対症療法に流れるしかなくなります。特定の品目だけをゼロにするような「その場しのぎの対策」は、かえって経済の循環を複雑化させ、結果として鍼灸院を含むすべての小規模事業者の首を絞める連鎖を生み出すのです。

堀江貴文氏が「飲食店に死ねと言っている」
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国家の医療費を削減し、国民の税負担を軽減する使命

吉野敏明先生が主張されるように、現代日本の病を根本から治すには「食と医療の改革」が不可欠です。四毒(小麦、植物性の油、牛乳・乳製品、甘いもの)五悪(食品添加物、農薬、除草剤、化学肥料、遺伝子組み換え食品等)を排除した正しい食習慣への見直しは、多くの慢性疾患の予防につながる可能性を秘めており、結果として膨張し続ける国家の医療費を大幅に削減できるはずです。

当院が予防の重要性を説き、自由診療という形で患者さん一人ひとりの心身に向き合い続けているのは、まさにこの「無駄な医療費を省き、国民の税負担を軽減するお手伝いをする」ことが治療家としての真の使命だと確信しているからです。私たちが提供しているのは単なる施術ではなく、国費を費やす重症化を防ぐための「防波堤」としての役割です。

しかし、現実はどうでしょうか。健康意識を高め、自らの力で国を救おうとする誠実な患者さんと治療家に対し、消費税という「社会毒」が容赦なく重荷としてのしかかっています。健康を守るための投資に罰金を科し、予防に励む人々の財布を細らせるこの税制こそが、日本人が真の健康を取り戻すための最大の障壁となっています。

世間には「最低賃金を払えない経営者は市場から退場しろ」といった冷酷な極論もありますが、地域医療の現場で人々の不調を未然に防ぎ、社会全体のコストを下げている小規模治療院の価値を、数字だけの正論で測ることはできません。私たちは技術を磨き、食を正す努力を続けると同時に、この歪んだ経済構造そのものを変えていかなければならないのです。

消費税廃止後は価格据え置き予定の真意

将来、もし消費税が廃止されたとしても、私は当院の施術価格を現在の税込価格のまま据え置く予定です。これを「便乗値上げ」と批判する声があるかもしれませんが、あんどう裕氏が指摘するように、消費税廃止の本質は物価対策ではなく「究極の中小企業支援策」なのです。これまで増税のたびに、私は患者さんの負担増を避けるために自らの報酬を削り、高騰する道具代を自腹で補填してきました。院長の時給が東京都の最低賃金を大幅に下回る水準で働き続けてこれたのは、ひとえに技術者としての意地があったからです。

世間では「消費税がなくなれば価格も10%下がるはずだ」という思い込みがありますが、実態は逆です。多くの中小企業や個人事業主は、これまで消費税分を価格に転嫁できず、身を削って納税してきました。もし廃止と同時に一斉値下げを強制されれば、それは経営にとどめを刺す致命傷となります。あんどう氏が説くように、政治は「これまで苦労してきた分、価格は下げなくていい。その利益を賃上げや設備投資に回してくれ」とアナウンスすべきなのです。

消費税廃止によって得られる余裕は、決して私腹を肥やすためのものではありません。それは、古くなった医療機器の更新、スタッフへの適正な賃金の支払い、そして経営者自身の心身を整えるための「人間らしい休息」に充てられます。吉野敏明先生が仰る通り、最高の施術を提供するためには経営者自身の良質な環境が不可欠です。価格を据え置くことは、奪われ続けてきた「技術の尊厳」を回復し、地域に根差した「癒しの森」として存続するための、患者さんに対する誠実な決断なのです。

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税は財源じゃないの意味と廃止を訴えている政党

「税は財源じゃない」という言葉を初めて耳にしたとき、多くの日本人は戸惑いを感じるかもしれません。しかし、現在の管理通貨制度において、自国通貨を発行できる国は、税収をかき集めてから予算を執行しているわけではありません。三橋貴明氏や原口一博氏が明言するように、税の真の目的は「景気の調整」や「格差の是正」であり、政府の支出能力を担保するためのものではないのです。消費税を「日本弱体化装置」と呼ぶ原口氏は、NHKのアナウンサーに対し「財源は税金だけだと思っているのですか?」と問いかけ、大きな反響を呼びました。

では、消費税を廃止した場合の具体的な代替案はどうすべきか。吉野敏明氏が「元に戻す」というスローガンで掲げるように、かつて景気が良かった時代に存在した「物品税」の復活や、累進課税の強化が有効な手段となります。原口氏も、日本の膨大な対外債権や、不透明な特別会計の活用政府系ファンドの設立による運用益などで十分に賄えると提唱しています。財源という言葉を盾に増税を正当化するプロパガンダに騙されてはいけません。私たちは「誰が本当に現場の技術者と国民の生活を守ろうとしているのか」を、その貨幣観の正しさで見極める必要があります。

後進の鍼灸師へ贈る「経営の防衛術」

これから独立開業を目指す若い先生たちに、私が最も伝えたいのは「技術だけでは自分を守れない」という冷酷な現実です。当院は30年間、150名以上のスタッフを雇用し、多くの独立開業者を世に送り出してきました。しかし、従業員時代に税制やキャッシュフローを正確に理解していた者は極めて稀です。かつてスタッフから「ケチケチせずに経費で買えばいい」と言われたことがありますが、これこそが雇用される側と経営者の視点の決定的な違いです。増税によって利益が圧迫されている局面では、経費を1円単位で管理しなければ、院を存続させることなど不可能です。

私が正月以外無休で現場に立ち続けているのも、決して仕事が趣味だからではありません。増税と物価高騰によって極限まで「薄利」に追い込まれた経営を維持するための、必死の選択なのです。経営者になって初めて見える景色、背負う責任の重さは想像を絶します。当院は過去に東京国税局や税務署の抜き打ち調査を受けましたが、不正を一切行わない「不器用な経営」を貫いた結果、追加徴収はゼロでした。誠実さは大前提ですが、無知であることは経営において「罪」となり得ます。消費税の仕組みや社会保険料の重圧を知らずに開業すれば、どんなに腕が良くても「税金を払うために働くマシーン」にされてしまいます。

私が30年かけて学んだこの防衛術が、皆さんの大切な技術と人生を守る盾となることを願っています。そして、この不条理な消費税という社会毒を廃止し、真に国民と中小零細企業を救おうと奮闘する政党や政治家を、私たち自身が声を上げて応援していくことこそが、未来を拓く唯一の道だと確信しています。

鍼灸院の経営と消費税の不条理を乗り越えるための総括

  • 1996年の開業当時は3%だった消費税が現在は10%まで上昇している
  • 開業当初の2年間は免税期間で15分1500円という端数なしの運営が可能だった
  • 税率5%への増税時に内税維持を試みたが経営圧迫により別途徴収へ踏み切った
  • 適切なタイミングでの徴収に失敗すると患者離れを招き経営の致命傷になる
  • 免税点が3000万円から1000万円へ引き下げられたことは成長への罰金である
  • 増税のたびに実質賃金が低下し患者の健康維持への投資意欲が削がれている
  • 賃上げや有給休暇の義務化が経営者の実質時給を最低賃金以下に押し下げる
  • 自由診療における仕入れの10%負担は回収不能な損税として経営を蝕む
  • インボイス制度は若手技術者のBtoB取引やキャリア形成の大きな障害となる
  • 予定納税はまだ稼いでいない将来の利益に対してキャッシュを奪う凶器である
  • 直接雇用が外注費に比べて税制優遇されない構造は正規雇用を阻害している
  • 食料品0%案は計算構造の不備により飲食店の実質増税と廃業を招く恐れがある
  • 消費税廃止後に価格を据え置くことは技術の適正価値を取り戻す正当な防衛策である
  • 税は財源ではなく景気調整の手段であり日本弱体化装置を止めるには廃止しかない
  • 無知なままの開業はマシーン化を招くため後進には正しい税制知識の習得が必要である

【免責事項】 本記事の内容は、筆者個人の実体験と見解に基づくものであり、特定の医療効果を保証したり、法的・税務的な助言を行ったりするものではありません。健康状態に関する判断は医師等の専門家にご相談ください。また、税制や法律に関する最新の情報については、公的機関や専門家(税理士等)にご確認いただけますようお願い申し上げます。掲載情報によって生じた損害等について、当院は一切の責任を負いかねます。

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