慢性腎不全(CKD)という病名に直面し、その進行への不安や、標準的な治療法以外にできる対策はないかと、このページにたどり着いたのではないでしょうか。
CKDは現在、日本国内で約1,480万人もの成人が罹患しており、透析治療という深刻な段階を招きかねない国民病です。タンパク質や塩分を制限する厳格な食事療法や薬物療法が主流ですが、「本当にこの治療だけで改善するのか?」という疑問は尽きません。
本記事では、まず慢性腎不全とは何か、その定義と進行ステージ、そして透析にかかる費用や、医原病としての薬剤による腎障害といった現状の課題を整理します。その上で、CKD患者が激増している背景にある、「病気の3過ぎ」や「四毒」「五悪」といった現代の食環境が腎臓に与える影響について深く掘り下げます。従来の制限的な治療法では解決しきれない、慢性的なストレスや血流の悪化といった根本原因に対し、鍼灸や指圧マッサージといった補完的な対策がどのように有効なのかを詳細に解説します。
全身の血流と自律神経のバランスを整える鍼灸治療の役割と効果、心身のリラックスを促す指圧マッサージの役割と期待できる効果を知ることで、食事以外の重要な対策を取り入れ、慢性腎不全の進行を遅らせ、QOLを向上させるための新たな一歩を踏み出しましょう。
この記事のポイント
- CKD患者が激増している根本原因が、食環境(四毒・五悪)や慢性ストレス(病気の3過ぎ)にあること
- 厳格な食事制限や薬物療法といった標準治療の限界と、薬剤による腎障害のリスクがあること
- 鍼灸や指圧マッサージが、腎臓への負担となる血流悪化や自律神経の乱れ、慢性ストレスを改善し、QOL向上に貢献する役割
- 透析治療にかかる費用構造と、日本の医療システムにおける公的支援の仕組み
慢性腎不全(CKD)の原因と現状の課題:鍼灸・指圧マッサージの可能性
慢性腎不全とは?その定義と進行ステージ
慢性腎不全(CKD)とは、腎臓の働き、すなわち血液をろ過して老廃物や余分な水分を体外へ排泄する機能が、慢性的に低下している状態を指します。この腎臓の異常が3ヶ月以上持続している場合に「慢性腎臓病」として診断されます。
CKDが深刻な問題とされるのは、初期段階では自覚症状がほとんど現れず、「沈黙の病気」とも呼ばれるように、気付かないうちに進行してしまう点にあります。一度低下した腎機能は元の状態に戻すことが非常に難しく、早期発見と適切な介入が極めて重要となります。
CKDの診断は、主に以下の二つの指標によって行われます。
- GFR(糸球体ろ過量): 腎臓が1分間にどれだけの血液をろ過できるかを示す指標で、腎機能の低下度合いを判断します。
- 尿検査: 尿中にタンパク質や血液が混じっていないか(タンパク尿、血尿)を確認します。
CKDの進行度は、このGFRの低下度合いによって、ステージ1からステージ5までの5段階に分類されます。
- ステージ1・2: 腎機能の軽度低下、または異常があるものの機能は比較的保たれている段階です。
- ステージ3(A/B): 腎機能の低下が顕著になり、治療の重要性が増す段階です。
- ステージ4: 高度な腎機能低下が見られ、透析治療の準備が視野に入ってくる段階です。
- ステージ5(末期腎不全): 最も重い段階であり、この状態に至ると、生命維持のために透析療法や腎移植といった腎代替療法が必要となります。
腎臓を守るためには、定期的な健康診断や尿検査を通じて、ご自身の腎臓の状態を正しく理解し、早期の生活習慣の見直しと医療介入を行うことが第一歩となります。

慢性腎不全(CKD)患者の現状と原因
日本の慢性腎不全(CKD)患者数は、近年驚異的なペースで増加しており、現在では約1,480万人にも上ると推定されています。これは、成人(18歳以上)のおよそ6人から7人に1人が罹患している計算となり、CKDがまさに深刻な国民病となっていることを示しています。さらに、CKDの末期である透析治療を受けている患者数も、過去40年で6倍以上に激増しており、この増加を単に「高齢化」で片付けることはできません。腎臓を蝕む病気の発生率そのものが上がっていることが、根本的な問題です。
CKDの最も大きな原因は、透析導入原疾患の約4割を占める糖尿病性腎症です。糖尿病患者の激増が、CKD患者の増加と密接に連動しています。
しかし、近年では糖尿病患者でなくてもCKDになる人が増加しており、これは単なる「生活習慣病」という枠を超え、現代の環境全体に潜む問題として捉える必要があります。当院が重要視する根本原因には、以下のような現代特有の要因が挙げられます。
- 四毒(小麦、植物性の油、牛乳乳製品、甘い物)の過剰摂取: 吉野敏明先生の理論に基づき、慢性炎症や代謝異常を引き起こすこれらの食品群の過剰摂取が、腎臓に負担をかける土壌を作っていると考えられています。特に甘い物(砂糖、はちみつ、糖度の高いフルーツや野菜を含む)の摂りすぎは、糖尿病を進行させ、CKDを直接的に加速させる要因となります。
- 五悪(食品添加物、農薬、除草剤、化学肥料、遺伝子組み換え食品)による腎臓への過負荷: 腎臓は、体内の老廃物だけでなく、外部から取り込まれたこれらの化学物質を解毒・排泄する役割を担っています。日常的な五悪の摂取は、腎臓の解毒機能に過剰な負担を強いることにつながります。
- 病気の3過ぎ(働きすぎ、悩みすぎ、薬の飲みすぎ)による慢性ストレス: 安保徹先生の提唱するこの3過ぎは、自律神経のバランスを乱し、血圧の上昇や腎臓への血流悪化を招きます。これはCKD発症の根本的な土壌となります。
現代社会におけるこれらの根本原因の増大こそが、CKDという国民病を激化させ、日本の医療財政に重くのしかかっている最大の理由と考えられます。
慢性腎不全の現状の治療法と問題点
慢性腎不全(CKD)の治療の目標は、腎機能の低下速度を可能な限り遅らせ、透析導入を遠ざけることにあります。現在、一般的に主流となっている標準治療は、大きく分けて二本柱です。
- 薬物療法: 降圧薬などを用いて、CKDの進行を悪化させる高血圧や糖尿病などの合併症を管理します。
- 厳格な食事療法: 腎臓への負担を軽減するために、食事内容を厳しく制限します。
この食事療法では、腎機能の低下度合いに応じて、以下の栄養素の制限が指導されます。
- タンパク質の制限: 代謝される際に発生する老廃物(尿素窒素など)を減らし、腎臓の排泄作業の負担を軽減するため。
- 塩分(ナトリウム)の制限: 高血圧を悪化させ、腎臓の負担を増やすのを防ぐため。
- カリウムの制限: 腎機能が低下するとカリウムが排泄されにくくなり、血中に溜まると危険な不整脈を引き起こすリスクがあるため。
これらの標準的な治療法は、腎臓を保護する上で欠かせないものですが、吉野敏明先生は、この制限的なアプローチだけでは、多くのCKD患者さんの進行を食い止められていない現状があることを指摘しています。
標準治療が抱える問題点には、以下の点が挙げられます。
- 対症療法に留まりがち: 高血圧や高血糖といった結果としての症状を薬や制限でコントロールすることが中心となり、慢性炎症や代謝異常を引き起こしている「四毒」「五悪」といった根本的な食環境の問題や、「病気の3過ぎ」による慢性ストレスという真の原因への対策が不足しがちです。
- 薬剤性腎障害のリスク: 降圧薬や利尿薬など多くの薬を服用すること自体が、後述する医原病のリスク(薬剤による腎障害)を高める可能性があります。
- QOL(生活の質)の低下: 厳格な食事制限は、患者さんの食生活の楽しみを奪い、精神的なストレスを増大させ、治療意欲の低下につながる可能性があります。
当院では、この標準治療の限界を補うため、食事制限と並行して、血流や自律神経に働きかける鍼灸・指圧マッサージといった補完的なアプローチを取り入れ、腎不全の原因となる根本的な体質改善を目指すことが重要だと考えています。
透析にかかる費用と日本の医療システム
慢性腎不全(CKD)が進行し、末期腎不全(CKDステージ5)に達すると、腎臓の機能の大部分が失われるため、生命維持のために腎代替療法、主に血液透析や腹膜透析が必要となります。
透析治療は、患者さんの命を守る不可欠な治療ですが、その治療費は非常に高額です。透析治療には、年間で約500万円もの費用がかかると言われています。
しかし、日本の医療システムでは、この透析費用に関して、国民皆保険制度と以下の公的支援が非常に手厚く整備されています。
- 特定疾病療養受療制度: 慢性腎不全による人工透析を必要とする患者さんは、この制度の対象となる「特定疾病」に指定されています。
- 身体障害者手帳の交付: 腎機能障害により、身体障害者手帳(1級など)が交付されます。
これらの制度により、高額な透析治療にかかる医療費の自己負担額には上限が設けられています。多くの患者さんは、月の自己負担額が1万円または2万円(所得により変動)に抑えられています。これにより、経済的な理由で透析治療を受けられないという事態は回避されています。
日本の医療財政への影響:
患者さんの自己負担が軽減されている一方で、年間500万円という莫大な治療費の残りの全額は、健康保険や公費(税金)から賄われています。現在、透析患者数は約35万人に達しており、その治療費は日本の医療財政全体にとって極めて大きな圧迫要因となっています。
このため、CKDの予防と早期治療による透析導入の抑制は、もはや個人レベルの健康問題に留まらず、社会全体の医療システムを維持するための国民的な課題となっています。鍼灸・指圧マッサージを通じた体質改善によるQOLの向上と進行抑制は、結果として社会的な負担の軽減にもつながる、重要な対策の一つと位置づけられます。

医原病の可能性(薬剤による腎障害)
慢性腎不全(CKD)の主な原因は糖尿病や高血圧といった生活習慣病ですが、医療行為や薬の使用が原因となって発症・進行する医原性のケースも無視できません。特に、薬剤による腎障害は、CKDを進行させるリスクとして認識しておくべき重要な要因です。
治療目的で服用している薬が、意図せず腎臓にダメージを与え、急性腎障害(AKI)を引き起こし、そのまま慢性化してCKDへ移行する可能性があります。
腎毒性を持つ代表的な薬剤の例:
- 非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs): 痛み止めや解熱剤として広く使われていますが、腎臓の血流を低下させることで腎機能に悪影響を及ぼすことがあります。
- 一部の抗生物質(アミノグリコシド系など): 腎臓の細胞に直接的な毒性を示すことがあります。
- ヨード造影剤: CT検査などで使用され、特に脱水状態の時や元々腎機能が低下している患者さんで、腎機能低下を招くリスクがあります。
これらの薬剤は、腎臓の血管を収縮させたり、腎臓の尿細管細胞に直接ダメージを与えたりすることで、腎機能の低下を招きます。
この薬剤性腎障害のリスクには、安保徹先生の提唱する「病気の3過ぎ」の一つである薬の飲みすぎ・多剤服用(ポリファーマシー)の問題が深く関わっています。
- 頭痛や関節痛、胃腸の不調など、様々な症状に対して安易に、あるいは長期にわたって薬を飲み続けることは、腎臓に毒性のある成分を過剰に蓄積させ、薬剤性腎障害のリスクを極めて高めます。
腎臓は体内の毒素を排出する最前線にあるため、腎臓に負担をかける化学物質や薬の摂取は、極力抑えることが賢明です。患者さんご自身も、現在服用している薬の種類や、市販薬との飲み合わせについて常に注意を払い、腎臓に負担をかけないよう意識することが求められます。薬だけに頼るのではなく、鍼灸マッサージなどを利用して自然治癒力を高め、体質を根本的に改善することで、薬の服用量を減らすことを目指す視点が大切です。
慢性腎不全の進行を防ぐ:鍼灸・指圧マッサージで根本解決へ
病気の3過ぎ(働きすぎ、悩みすぎ、薬の飲みすぎ)の影響
安保徹先生によって提唱された「病気の3過ぎ」、すなわち働きすぎ、悩みすぎ、薬の飲みすぎは、慢性腎不全(CKD)を発症させ、その進行を加速させる根本的な土壌を作ると考えられます。この「3過ぎ」は、私たちの体内で、主に自律神経の乱れと血流の悪化という形で腎臓にダメージを与えます。
1. 働きすぎと悩みすぎが引き起こす慢性ストレス
働きすぎや悩みすぎによって生じる慢性的なストレスは、自律神経のうち交感神経を過度に緊張させます。交感神経が持続的に緊張すると、体は常に「戦闘状態」に置かれ、以下のような悪影響が生じます。
- 血管の収縮と高血圧の悪化: 血管が収縮し、血圧が上昇します。高血圧はCKDの最大の原因の一つであり、腎臓内の微細な血管に絶え間なく負担をかけ続けます。
- 腎血流の悪化: 腎臓に送られる血液量が減少し、腎臓の細胞に酸素や栄養が十分に行き渡らなくなります。これにより、腎機能が徐々に低下していきます。
- 糖尿病の悪化: ストレスは血糖値を上げるホルモンの分泌を促し、CKDの主因である糖尿病の悪化にもつながります。
2. 薬の飲みすぎが招く医原病のリスク
前述の通り、頭痛や関節痛、胃腸の不調などに対して安易に、あるいは長期間にわたって薬を飲み続けることは、腎臓に毒性を持つ成分を過剰に蓄積させ、薬剤性腎障害のリスクを極めて高めます。体の不調を薬で一時的にごまかそうとする生活習慣こそが、腎臓に大きな負担をかけ、CKDという病気を生み出す直接的な要因となるのです。
結論として、 「病気の3過ぎ」によって生じた慢性的なストレスや体の不調を、薬の力だけで解決しようとするのではなく、鍼灸マッサージなどを活用して心身をリラックスさせ、ストレスを根本から解消し、自律神経のバランスを整えることが、腎臓の健康を守る鍵となります。
慢性腎不全と四毒(小麦、植物油、牛乳乳製品、甘い物)
慢性腎不全(CKD)の進行を考える上で、吉野敏明先生が提唱する四毒(小麦、植物性の油、牛乳乳製品、甘い物)の過剰摂取が、間接的かつ深刻な影響を及ぼすという視点は不可欠です。これらの食品群は、体内で慢性炎症や代謝異常を引き起こすことで、結果的に腎臓に大きな負担をかけます。
- 甘い物(砂糖、はちみつ、糖度の高いフルーツ・野菜)の影響: 甘い物の過剰摂取は、持続的な高血糖状態を招き、CKD最大の原因である糖尿病性腎症の進行を直接的に加速させます。ここでいう甘い物には、白砂糖だけでなく、糖度の高い天然の甘味料(はちみつなど)や、果物(メロン、バナナ、スイカなど)、さらには糖度の高い野菜(カボチャ、サツマイモ、トウモロコシなど)も含まれることに注意が必要です。
- 植物性の油の影響: 精製された植物性の油(オリーブオイルや亜麻仁油といった健康に良いとされる油も含む)は、体内で酸化されやすく、全身の慢性炎症を促すと考えられています。この慢性炎症は血管を傷つけ、腎臓内の微細な血管の動脈硬化を進行させることで、腎機能の低下を早めます。
- 小麦(グルテン)と牛乳乳製品(カゼイン)の影響: これらに含まれる成分が腸に炎症を起こすことで、リーキーガット(腸管壁浸漏)を引き起こし、全身の免疫システムに影響を与える可能性があります。この免疫異常は、腎炎(IgA腎症など)といった腎臓の病気の背景因子となる可能性も指摘されています。
腎臓の健康を守るためには、これらの四毒の摂取を厳しく見直し、食生活の根本的な改善を図ることが、標準治療と並行して行うべき重要な対策となります。
五悪(食品添加物、農薬、除草剤、化学肥料、遺伝子組み換え食品)の影響
吉野先生の提唱する五悪(食品添加物、農薬、除草剤、化学肥料、遺伝子組み換え食品)は、腎臓が担う最も重要な機能の一つである解毒・排泄機能に、直接的かつ過剰な負担をかける要因と考えられます。
腎臓は、体内の老廃物だけでなく、外部から取り込まれたこれらの様々な化学物質をろ過し、体外へ排出する「浄水器」のような重要な役割を担っています。
- 解毒機能への過剰な負担: 食品添加物や残留農薬といった化学物質を日常的に摂取し続けると、腎臓はこれらの毒素を処理するために過剰な労働を強いられます。特に、腎臓の尿細管という組織は、これらの化学物質の蓄積によって直接的な毒性を受け、細胞が損傷するリスクが高まります。
- 腎障害のリスク: この結果、腎臓の組織に炎症が起こり、慢性間質性腎炎などの腎障害につながる可能性があります。
- 酸化ストレスの増大: これらの化学物質は、体内で酸化ストレスを発生させ、腎臓だけでなく全身の細胞を傷つけ、病態を悪化させる一因にもなります。
- 遺伝子組み換え食品と農薬: 遺伝子組み換え食品そのものの安全性についての議論はありますが、それに付随して使用される農薬や除草剤(グリホサートなど)が腎臓に与える影響は深刻に懸念されています。
腎不全の予防という観点からは、腎臓の負担を軽減するため、これらの五悪をできる限り避け、クリーンな食材を選ぶことが、極めて重要な戦略となります。
食事以外の重要な対策:心身のリラックス
慢性腎不全(CKD)の進行を遅らせるためには、薬物療法や厳格な食事管理が不可欠ですが、これだけでは不十分であり、食事以外の極めて重要な対策として、心身のリラックス、すなわち自律神経のバランスを整えることが挙げられます。
前述の「病気の3過ぎ」(働きすぎ、悩みすぎ)が示すように、慢性的なストレスは交感神経を過緊張させ、血圧を上昇させ、腎臓への血流を悪化させます。この状態が持続することは、腎臓の血管に常に負担をかけ続けることを意味し、腎機能の低下を加速させる大きな要因となります。
心身のリラックスの重要性:
心身のリラックスは、この過緊張状態を解き、副交感神経を優位にすることで、次のような効果をもたらします。
- 血流の改善: 血管が広がり、腎臓を含む全身の血流が改善します。これにより、腎臓細胞への酸素や栄養の供給が改善されます。
- 血圧の安定: ストレスによる血圧上昇を抑え、CKDの進行を食い止めることにつながります。
- CKD主要原因への間接効果: ストレスが解消されることで、高血圧や糖尿病といったCKDの主要な原因に対しても間接的な改善効果が期待できます。
具体的なリラックス法としては、質の高い睡眠や適度な運動に加え、鍼灸治療や指圧マッサージといった手技療法が非常に有効です。これらは、単なる癒しに留まらず、自律神経のツボや経絡に直接働きかけ、血流を物理的・神経的に改善することで、心身の過緊張を根本から解消します。
薬の飲みすぎを避け、心身を整えることは、CKDと向き合い、腎臓の負担を軽減する上での重要な柱となります。
鍼灸治療の役割と期待できる効果
鍼灸治療は、慢性腎不全(CKD)の標準治療を補完する統合的なアプローチとして重要な役割を担います。鍼灸は、腎臓そのものを直接的に「治す」ものではありませんが、CKDの進行を加速させる全身の慢性炎症、血流の悪化、および自律神経の不調といった根本的な背景要因に働きかけることで、間接的な改善効果とQOL(生活の質)の向上を目指します。
鍼灸治療に期待できる効果:
- 血流と微小循環の改善: 鍼の刺激は、自律神経のバランスを調整することで、過緊張状態にある末梢血管の緊張を緩め、腎臓を含む全身の血流を促進します。これにより、腎組織への酸素や栄養の供給が改善され、腎機能の維持に貢献する可能性が期待されます。
- 自律神経の調整とストレス軽減: 「病気の3過ぎ」で悪化する交感神経の過緊張状態を緩和し、リラックスをもたらす副交感神経を優位に導きます。これにより、血圧の安定や慢性的なストレスの軽減に寄与します。
- 付随症状の緩和とQOLの向上: CKD患者さんが抱えがちな、倦怠感、むくみ、不眠、そして尿毒症による消化器系の不調(吐き気や食欲不振)といった不快な症状に対して、鍼灸は痛みの緩和とリラックス効果を通じて、それらを軽減し、生活の質の向上に貢献します。
鍼灸治療は、標準治療と並行して行うことで、体調の全体的な底上げを図り、結果として腎機能低下の進行を遅らせ、患者さんがより前向きに治療を継続できるようサポートすることが最大の役割となります。
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指圧マッサージの役割と期待できる効果
指圧マッサージは、薬や食事制限による治療の負担に加え、慢性疾患に伴う肉体的・精神的なストレスを抱える慢性腎不全(CKD)患者さんにとって、安全かつ心地よいフィジカルケアを提供します。その重要な役割は、全身の循環改善と深いリラックス効果によるQOLの向上にあります。
指圧マッサージに期待できる効果:
- 全身の循環改善とむくみ(浮腫)の緩和: CKD患者さんは体液管理が難しく、特に下肢にむくみが生じやすい傾向があります。指圧マッサージは、筋肉や深部組織に適度な圧力を加えることで、滞りがちなリンパ液や静脈血の流れを物理的に促進し、むくみの緩和に貢献します。
- 筋緊張と痛みの緩和: 腎機能低下による老廃物の蓄積や、活動性の低下からくる肩こり、腰痛、下肢の張りといった筋骨格系の不調に対して、筋肉の緊張を緩め、痛みを和らげる効果が期待できます。
- 自律神経の調整と心身のリラックス: 指圧マッサージの心地よさは、自律神経に直接働きかけ、不安やストレスによる交感神経の緊張を解きほぐします。このリラックス効果は、血圧の安定にもつながり、腎臓への持続的な負担を軽減する側面を持ちます。
指圧マッサージは、西洋医学的な治療では手が届きにくい「疲労」「痛み」「ストレス」といった症状に焦点を当て、患者さんが前向きに治療を継続できるよう、心身両面からサポートします。ただし、シャント(透析のための血管)のある腕や、体液過剰な状態では、安全のため施術前に必ずご申告いただき、注意を払って施術を行います。
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慢性腎不全の現状と対策:鍼灸・指圧マッサージで体質改善
- 慢性腎不全(CKD)は腎機能の異常が3ヶ月以上続く進行性の病態である
- CKD患者は日本国内で約1,480万人に上る国民病であり、透析患者の増加は高齢化だけでは説明できない
- 腎機能の進行度はGFRと尿中タンパクによってステージ1〜5に分類され、ステージ5は透析が必要な末期腎不全である
- 現在の標準治療は薬物療法と、タンパク質、塩分、カリウムを制限する厳格な食事療法である
- 厳格な標準治療だけでは多くのCKD患者の進行を食い止められておらず、根本原因への対策が不足している
- CKDの根本原因には、現代の食環境における「四毒」「五悪」の過剰摂取が挙げられる
- 吉野敏明先生は、四毒(小麦、植物性の油、牛乳乳製品、甘い物)の摂取が慢性炎症や代謝異常を引き起こすと提唱している
- 五悪(食品添加物、農薬など)は腎臓の解毒・排泄機能に過剰な負担をかけている
- 安保徹先生の提唱する「病気の3過ぎ」(働きすぎ、悩みすぎ、薬の飲みすぎ)は、CKD発症の土壌となる
- 働きすぎや悩みすぎによる慢性ストレスは交感神経を緊張させ、血圧上昇や腎血流悪化を招く
- 薬の飲みすぎは腎毒性のある薬剤による医原性腎障害のリスクを高める
- 透析治療にかかる年間医療費総額は約500万円だが、公的助成により患者の自己負担は月1〜2万円に抑えられている
- 鍼灸治療は血流改善と自律神経調整を通じて、CKDに伴う倦怠感や不眠などのQOL向上に貢献する
- 指圧マッサージは全身の循環を促進し、むくみや筋肉の緊張、ストレスを緩和し心身のリラックスに有効である
- 食事制限や薬物療法に加えて、鍼灸・指圧マッサージで体質改善を図ることがCKDの進行を遅らせるための一歩となる
