今、あなたが「動悸 鍼灸 指圧マッサージ」といった言葉で情報をお探しなら、きっと原因不明の動悸に悩まされ、根本的な解決法を求めているのではないでしょうか。
動悸とは、普通は自覚しない心臓の鼓動を不快感として感じる症状であり、その仕組み(病態生理)は医学界でも不明とされるケースが少なくありません。
多くの場合、動悸と病気の関係は複雑で、心臓病だけでなく、自律神経の乱れが深く関わっています。動悸・心悸亢進の原因となる疾患の裏には、カフェインやアルコールなどの物質、さらには多くの医薬品とその危険性が潜んでいます。特に、添付文書に見る主な副作用の例を見ると、身近な薬にも注意が必要です。
この記事では、安保徹先生の唱える病気の3過ぎの影響や、吉野敏明先生が警鐘を鳴らす四毒・五悪の影響が動悸にどう関わるかを詳しく解説します。
そして、動悸を繰り返さないために鍼灸治療の役割や指圧マッサージの役割がなぜ有効なのかを掘り下げ、四毒と3過ぎを断ち心身リラックスで動悸を根本解決へと導く具体的なアプローチをご紹介します。
自律神経の乱れによる動悸には鍼灸や指圧マッサージが有効な手段となり得ます。
この記事のポイント
- 動悸の医学的な定義、メカニズム(病態生理)、および重篤な心疾患の可能性を含む原因の広がり
- 日常のカフェイン・アルコールや、風邪薬などの医薬品が動悸を引き起こす具体的な危険性
- 安保徹先生の「3過ぎ」や吉野敏明先生の「四毒・五悪」といった生活習慣・食事が動悸の根本原因に関わる影響
- 鍼灸治療や指圧マッサージが自律神経の調整と血流改善を通じて動悸の根本解決に貢献する役割
自律神経の乱れによる動悸には鍼灸や指圧マッサージが有効

動悸とは?心臓の鼓動を自覚する不快感
動悸とは、普通であれば自覚することのない心臓の鼓動を、胸のあたりに不快感として感じる状態を指します。多くの人は心臓が拍動していることは意識していません。しかし、これが何らかの原因で過剰に感じられるようになると、「ドキドキする」「脈が速すぎる」「胸がざわつく」といった感覚として捉えられます。一方で、医学の世界では心悸亢進(しんきこうしん)という言葉もほぼ同じ意味で使われております。これは、心拍が亢進しているときだけでなく、正常な心拍数であっても本人が不快感を伴う拍動を感じれば動悸として扱われるものです。心臓の拍動は通常、1分間に50回から90回程度で規則正しく打っています。しかし、これが100回を超える頻脈になったり、逆に40回を下回る徐脈になったり、あるいは不整脈を打ったりしたときに動悸として自覚されることが多くあります。あなたが「脈が飛んだような気がする」「鼓動が激しくなる」と感じる場合、それは心拍のリズムや強さに変化が起きているサインかもしれません。このため、動悸はしばしば不安や恐怖感を伴い、それがさらに動悸を強めるという悪循環を引き起こしてしまうのです。
動悸が起こる仕組み(病態生理):医学界でも不明な機序
動悸がなぜ起こるのかという、そのメカニズム(機序)は、実は現代の医学界においても完全に解明されているわけではありません。多くの医療従事者は、動悸が心拍数やリズムの変化を反映していると考えております。心臓が正常なリズムで打っている同調律であれば、意識されることはありません。しかし、何らかの異常な変化が起こると、胸郭内での心臓の異常な動きとして体が反応し、それが動悸として自覚されるという見方があります。その理由は、実際の心拍数と、患者さんが心臓の拍動を自覚する感覚との間に乖離(かいり)が生じるためです。本来は自律神経によって無意識下に調整されている心臓の動きが、何らかのきっかけで意識されてしまう状態とも言えるでしょう。多くの医療の現場では、動悸の原因として心臓病や甲状腺の病気、貧血などが挙げられますが、検査をしても異常が見つからないケースも少なくありません。このとき、自律神経の乱れや精神的なストレスが関与していると判断されることになります。言い換えれば、動悸は体と心の両方からの異常のサインであると考えられます。
動悸と病気の関係:病気ではないが重い心疾患の可能性も
多くの人が誤解しやすい点ですが、動悸そのものは必ずしも病気ではありません。動悸は、単なる症状の一つであり、過度な運動のあとや緊張した場面、あるいはカフェインを摂りすぎたときなど、健康な人にも一時的に発生するものです。しかしながら、動悸は心臓からの大切なメッセージであるため、無視することはできません。その理由は、動悸が生命を脅かす可能性のある重篤な心疾患に起因している場合があるからです。例えば、不整脈の中でも心室細動や心室頻拍といった危険なタイプの不整脈は、動悸として自覚されることがあります。一方で、動悸を感じたからといって必ずしも重病であるわけではなく、心疾患が全くない場合でも発生することが多くあります。実際、動悸を訴えて医療機関を受診する患者さんの多くは、心臓に器質的な問題が見つからないことが知られています。したがって、動悸を感じたときは、まずは医療機関で心電図などの精密検査を受け、動悸の原因が重い心疾患ではないかを判断することが極めて重要になります。このように、動悸は病気のサインとなる場合もあれば、単なる体の反応である場合もあり、判断には専門的な知識が必要なのです。
動悸・心悸亢進の原因となる疾患・物質をチェック
動悸や心悸亢進は、心臓の病気だけでなく、体のさまざまな疾患や外部からの物質によって引き起こされることがあります。ここでは動悸の原因となる可能性のある疾患や物質の広がりを見ていきましょう。主な原因となるのは、もちろん心臓自体の疾患です。例えば、心臓のポンプ機能が低下する心筋症や、弁に異常をきたす弁膜症、血管が詰まる虚血性心疾患などが挙げられます。しかし、心臓以外の病気であっても動悸は発生するのです。例えば、甲状腺機能亢進症のように、ホルモンバランスが崩れる病気では全身の代謝が上がり、心臓が常に早く打つ状態になることがあります。また、血液中の赤血球が少なくなる貧血も重要な原因の一つです。これは、少ない血液で全身に酸素を届けようと心臓が頑張るため、拍動が強くなったり速くなったりするからです。さらに、発熱を伴う感染症や、消化器系の出血、さらには低血糖の状態も動悸を引き起こすことが知られております。このように考えると、動悸は循環器系、内分泌系、血液系など、多岐にわたる体の不調を示すサインであると言えます。
動悸・心悸亢進の原因となる物質:カフェインやアルコール
日常生活で私たちが摂取している物質の中にも、動悸や心悸亢進を誘発するものが数多く存在しています。その中の一つにカフェインがあります。多くの人がコーヒーや紅茶、エナジードリンクを通じて摂取しておりますが、カフェインは交感神経を刺激し、心拍数を上げたり、心臓の収縮力を強めたりする作用があります。大量に摂取したときや、体が疲れているときに摂ると、ドキドキとした動悸として自覚されやすいものです。そしてもう一つはアルコールです。アルコールを摂取すると、一時的に血管が拡張し血流が良くなりますが、その分解過程で心臓に負担がかかったり、自律神経のバランスを崩したりすることがあります。飲酒後に脈が速くなる頻脈や、不規則になる不整脈を感じた経験がある人も少なくないでしょう。他にも、ニコチンや一部の違法薬物なども、非常に強い動悸を引き起こす原因となります。これらを摂取したとき、心臓は必要以上に頑張りすぎている状態にあるため、もし動悸を感じるようであれば摂取量を見直すことが重要です。

動悸・心悸亢進の原因となる医薬品とその危険性
薬の服用によって動悸や心悸亢進の副作用が現れることは、広く知られています。前述の通り、動悸は薬の飲みすぎ、つまり薬剤性の影響を受ける可能性が高い症状です。特に注意が必要なのは、交感神経を刺激する作用を持つ薬です。例えば、気管支拡張薬は喘息の治療などで使われますが、この薬は気管支を広げると同時に心臓も刺激するため、動悸や頻脈を引き起こすことがあります。また、心臓の働きを助けるために使う強心剤も、当然ながら動悸を引き起こす可能性があります。ここで見落とされがちなのが、医薬品に含まれるカフェインです。具体的には、市販の風邪薬や頭痛薬に含まれることが多い無水カフェインは、コーヒーなどの飲料に含まれるカフェインと同様に強い中枢神経刺激作用と心臓刺激作用を持ちます。これを他の薬や日常の飲料と重ねて摂取することで、知らず知らずのうちに過剰摂取となり、動悸を誘発する危険性が高まります。他の例であれば、甲状腺の働きを調節する薬や、特定の抗うつ薬、さらには一部の抗コリン薬なども動悸を誘発することがあります。言ってしまえば、心臓の動きや自律神経に影響を与える薬は、多かれ少なかれ動悸の副作用を持つ可能性があるのです。これらの薬剤性の動悸は、薬を飲み始めたときや量を増やしたときに現れやすく、自己判断で服用を中止するのは危険ですが、医師や薬剤師に相談することが必要不可欠となります。
添付文書に見る主な副作用の例:抗生剤や咳止めにも注意
動悸の副作用は、私たちが日常的に想像しにくい薬にも潜んでいることがあります。多くの薬には、その効果や使用方法とともに、どのような副作用が起こり得るかを記載した添付文書が必ず存在します。この添付文書を確認すると、意外な薬に「心悸亢進」という項目が見つかるのです。例えば、細菌感染症の治療に用いられる抗生剤(抗菌薬)の一部にも、心悸亢進が副作用として記載されているケースがあります。また、風邪をひいたときに飲む咳止め(鎮咳薬)の中にも特に注意が必要です。特にエフェドリン塩酸塩という成分を含む咳止めは、強い交感神経刺激作用を持つため、動悸や頻脈を引き起こすことが知られています。さらに、その誘導体であるdl-メチルエフェドリン塩酸塩も同様のリスクを伴います。パブ〇ンゴールドAなどの多くの方が利用する総合感冒薬にも、咳を鎮める目的でこのdl-メチルエフェドリン塩酸塩が配合されているのです。さらに恐ろしいことに、この種の薬の添付文書には、「心室細動」や「心停止」といった重篤な心臓の副作用に至る可能性がある旨が、重大な副作用の項目に明記されていることもあります。これは、動悸が単なる不快感で終わらず、命に関わる事態につながる危険性を示唆しています。このため、新しい薬を飲み始める際は、医師や薬剤師から副作用についてしっかりと説明を聞くことが大切になります。
| 薬のジャンル | 例(一般名) | 薬効分類 | 記載されている副作用(循環器系) |
| 抗菌薬 | マルフロキサシン | 広範囲経口抗菌剤 | 心悸亢進、全身倦怠感、熱感、冷感、胸痛 |
| 気管支拡張剤 | イソプレナリン塩酸塩 | 吸入用気管支拡張剤 | 心悸亢進、頻脈、血圧変動、顔面蒼白、顔面紅赤 |
| パーキンソン病治療薬 | トリヘキシフェニジル塩酸塩 | パーキンソン症候群の治療剤 | 心悸亢進、調節障害、散瞳 |
| 咳止め/昇圧剤 | エフェドリン塩酸塩 (dl-メチルエフェドリン塩酸塩) | 鎮咳、気管支拡張、昇圧 | 心悸亢進、心電図異常、血圧上昇、心室細動、心停止(重篤な副作用) |
動悸を繰り返さないために鍼灸・指圧マッサージで根本解決を目指す
病気の3過ぎの影響:過労・悩みすぎ・薬の飲みすぎ
動悸の根本原因を探る上で、安保徹先生が提唱する「病気の3つの〜しすぎ」、すなわち「働きすぎ」「悩みすぎ」「薬の飲みすぎ」は、非常に重要な視点を提供してくれます。主に、これらは自律神経のバランスを大きく崩すことで動悸を誘発するのです。まず「働きすぎ」や「悩みすぎ」による慢性的なストレスは、体を活動・緊張モードにする交感神経を常に優位にさせます。交感神経が過度に緊張すると、心拍数が高まり、血管が収縮し、心臓への負担が増加します。これは動悸、すなわち心悸亢進の直接的な原因となります。多くの動悸の患者さんが、心臓に異常はないものの自律神経失調症と診断されるのは、まさにこのためです。多くの人は、仕事や人間関係でストレスを感じると、無意識のうちに体に力が入っているものです。これをストレス反応と呼びますが、この状態が長く続くことが問題となります。一方で、「薬の飲みすぎ」の影響は、前述の通り薬剤性の副作用として動悸を誘発します。たとえ薬が特定の病気の治療に必要であっても、それを過剰に、あるいは不必要に摂取し続けることは、心臓に強い刺激を与え続けることになりかねません。このように考えると、動悸は生活習慣、精神状態、そして体内に取り入れる物質のすべてから影響を受ける、心身のバランスの崩れを示す警告サインと言えるでしょう。
四毒・五悪の影響:食の乱れが動悸の引き金に
食生活の乱れは、吉野敏明先生が提唱する四毒(小麦、植物性の油、牛乳乳製品、甘いもの)や五悪(食品添加物、農薬、化学肥料、除草剤、遺伝子組み換え食品)として、動悸に深く関わってきます。これらの摂取は、主に炎症と自律神経の乱れを引き起こすことで心臓に間接的な負担をかけるのです。その理由は、四毒の中でも特に甘いもの(砂糖など)にあります。これを過剰に摂取すると血糖値が急激に乱高下し、血糖値が下がりすぎた低血糖の状態を体が緊急事態と判断します。このとき、血糖値を上げようとアドレナリンというホルモンが大量に分泌されますが、アドレナリンは心臓を強く刺激するため、動悸や冷や汗、手の震えといった症状を直接引き起こします。他にも、小麦や乳製品は腸に炎症を起こす可能性があり、その炎症が迷走神経を介して自律神経のバランスを崩すことがあります。また、五悪に含まれる食品添加物や農薬といった化学物質は、人によっては化学物質過敏症を引き起こし、その症状の一つとして動悸が現れることが知られています。したがって、動悸の改善には、薬やストレスだけでなく、これらの四毒・五悪を避けた食の根本的な見直しが必要不可欠です。
鍼灸治療の役割:自律神経を整え血流を改善
動悸の多くが自律神経の乱れによって引き起こされている現状を鑑みると、鍼灸治療は動悸の改善に非常に大きな貢献ができるアプローチです。その理由は、鍼灸が持つ自律神経のバランスを調整する作用と血流改善作用にあります。主に、鍼やお灸を特定のツボ(経穴)に施すことで、過緊張状態にある交感神経の興奮を鎮め、リラックスを司る副交感神経の働きを優位に導きます。こうすることで、心臓に過度な負担をかけていた信号が抑制され、心拍数や心臓のリズムが安定に向かうことが期待されます。また、古くから東洋医学では動悸を「心」や「血」の機能の失調と捉えてきました。鍼灸によって全身の気の巡りや血流が改善されると、心臓や関連する内臓への酸素・栄養供給が向上し、心臓が正常に働きやすい環境が整えられます。他にも、鍼灸は不安や緊張といった精神的なストレスを緩和する作用も持ち、動悸が不安を呼び、不安が動悸を呼ぶという悪循環を断ち切る上でも重要な役割を果たします。このように、鍼灸治療は動悸に対して、対症療法ではなく心身の土台から整える根本的な解決を目指すことができます。
治療で重要となるツボの例
動悸の治療でよく用いられるツボには以下のようなものがあります。
- 内関(ないかん): 手首の内側にあるツボで、吐き気や乗り物酔い、そして動悸や不安といった心臓・精神的な症状によく使われます。
- 神門(しんもん): 手首の小指側にあるツボで、「精神の門」という意味を持ち、不眠や不安、動悸など、精神安定に用いられます。
- 膻中(だんちゅう): 胸の真ん中にあるツボで、ストレスや胸苦しさ、動悸など、心臓と呼吸器系の症状に用いられます。
鍼灸治療は、患者さんの体質や動悸の原因(ストレス、疲労、胃腸の不調など)に合わせてオーダーメイドでツボを選び、治療を行います。
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指圧マッサージの役割:全身の緊張を緩和し心臓の負担を軽減
動悸の緩和において、指圧マッサージは非常に即効性があり、手軽に受けられる有効な手段です。その理由は、指圧が持つ全身の筋緊張を物理的に緩和する作用と、それによる自律神経への鎮静効果にあります。動悸に悩む多くの場合、無意識のうちに首や肩、背中の筋肉が硬くこわばっています。このこわばりこそが、体を常に戦闘状態に置く交感神経の過緊張を助長し、心臓に過剰な信号を送る原因の一つとなっているのです。そこで指圧マッサージでこれらの緊張した筋肉を深くほぐすと、圧迫されていた神経や血管が解放され、血流が改善されます。こうして心臓が血液を送り出す際の抵抗が軽減されるため、結果として心臓にかかる負担が軽減されるのです。また、手の温かさや適切な圧が肌に伝わることで、脳内には安心感やリラックス効果がもたらされ、副交感神経が優位になります。このとき、動悸によって引き起こされていた不安や恐怖心といった精神的な症状も同時に和らぎ、動悸の悪循環を断ち切る助けとなります。他にも、お腹周りや手足のツボを指圧することで、胃腸の働きを整え、食生活の乱れからくる動悸の原因にも間接的に働きかけることができるのです。ただし、動悸が重い心疾患からきている場合は、刺激が強すぎるとかえって症状を悪化させる危険性があるため、指圧を受ける前に必ず医療機関で診断を受けることが大切になります。
| 部位 | 目的と効果 |
| 首の付け根・肩 | 緊張性頭痛や自律神経の乱れ、心臓への負担を減らすため、僧帽筋などの大きな筋肉の緊張を重点的に緩める。 |
| 胸の真ん中(膻中付近) | 胸のつかえや動悸による苦しさを和らげる。軽く圧をかけることで心肺機能の緊張をリリースする。 |
| 背中の上部(肩甲骨の間) | 背中には自律神経節が集中しており、この部分の張りを取ることで全身の自律神経の緊張を緩和する。 |
| 手首(内関・神門) | 鍼灸の項目でも触れたツボですが、指圧やマッサージで揉みほぐすだけでも動悸や不安の緩和に効果的。 |
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【結論】四毒と3過ぎを断ち心身リラックスで動悸を根本解決
動悸(心悸亢進)という症状は、単なる心臓の問題ではなく、生活習慣、精神状態、食生活の全てが絡み合って発生する心身のSOSであることがご理解いただけたかと思います。したがって、動悸を根本的に解決するためには、一時的に薬で症状を抑えるだけでなく、根本的な原因である体の負担を断ち切ることが不可欠です。このため、安保徹先生の提唱する病気の3過ぎ(働きすぎ、悩みすぎ、薬の飲みすぎ)を止め、吉野敏明先生が警鐘を鳴らす四毒(小麦、植物性の油、牛乳乳製品、甘いもの)の過剰摂取を避けることが、まず行うべき第一歩となります。これまでの習慣を改めることは困難かもしれませんが、働き方や考え方を変え、食生活をクリーンにすることで、心臓を刺激していた要因を内側から取り除くことができるのです。そして、その上で鍼灸治療や指圧マッサージといった東洋医学的なアプローチを取り入れましょう。これらの治療法は、長年のストレスや過労で凝り固まった自律神経のバランスを丁寧に整え、全身の血流と気の巡りを改善します。こうして、心臓が正常に働きやすい環境を整え、心身全体をリラックスさせることで、動悸という症状から解放され、より健康的な生活を取り戻すことができるのです。
動悸・心悸亢進を鍼灸と指圧マッサージで根本解決に導く総括
- 動悸とは、通常は意識しない心臓の鼓動を前胸部に感じる不快感である
- 医学的には心悸亢進(しんきこうしん)とも呼ばれ、ほぼ同義として扱われる
- 心拍数が100回超の頻脈や40回以下の徐脈、不整脈の際に自覚されやすい
- 動悸が起こるメカニズム(機序)は、現代医学でも完全に解明されていない
- 心拍数と自覚する拍動に乖離(かいり)が生じることが、動悸の一因である
- 動悸そのものは病気ではないが、重篤な心疾患のサインである可能性もある
- 動悸の原因として、甲状腺疾患、貧血、感染症など心臓以外の病気も多岐にわたる
- 日常のコーヒー、紅茶などのカフェインやアルコールは交感神経を刺激し動悸を誘発する
- 風邪薬や頭痛薬に含まれる無水カフェインも、動悸を引き起こす医薬品である
- 咳止め薬(エフェドリン塩酸塩など)や抗生剤にも心悸亢進の副作用が添付文書に記載されている
- 安保徹先生の唱える「働きすぎ」「悩みすぎ」「薬の飲みすぎ」は自律神経を乱し動悸を招く
- 吉野敏明先生の唱える「甘いもの」の過剰摂取は低血糖を引き起こし、アドレナリン分泌で動悸を誘発する
- 鍼灸治療はツボ刺激により自律神経のバランスを整え、血流改善を通じて動悸を緩和する
- 指圧マッサージは全身の筋緊張を物理的に緩め、心臓への負担と不安感を軽減する
- 根本解決には、生活習慣・食生活の見直しと、鍼灸・指圧による心身のリラックスが必要である
