糖尿病は医原病?薬の限界と鍼灸指圧マッサージで体質改善

糖尿病は薬で治らない? 鍼灸指圧マッサージで体質改善

「甘いものを控えているのに、なぜかヘモグロビンA1Cが下がらない…」と悩んでいませんか。多くの方が「糖尿病とは」単に糖の摂りすぎで起こる病気だと考えがちですが、実際は血糖値を上昇させる原因は甘いものだけに留まりません。現代医学が定義する糖尿病とは、インスリン作用の不足や、遺伝、生活習慣、そして薬が原因となる医原性の要因など、非常に複雑な背景を持っていることが明らかになっています。血糖値を薬で下げるという対症療法だけでは、自覚しにくい高血糖や血管障害の進行、さらには低血糖のリスクといった新たな問題を生む可能性があります。

本記事は、「糖尿病 鍼灸 指圧 マッサージ」というキーワードで根本的な改善法を求めているあなたへお届けします。ここでは、免疫学の権威である安保徹教授が説く「働きすぎ、悩みすぎ、薬の飲みすぎ」という「3過ぎ」が自律神経に与える悪影響や、吉野敏明先生が警鐘を鳴らす「四毒」や「五悪」といった現代食品の危険性まで踏み込んで解説いたします。そして、薬に頼りすぎない体質改善を目指すために、身体の巡りを整える鍼灸治療や、血流と自律神経に直接働く指圧マッサージが、どのように糖尿病の改善に有効性を示すのかを詳細にご紹介します。
この記事を読み進めることで、糖尿病の「1型」と「2型」の発生メカニズムや、高血糖・低血糖を引き起こす薬剤のリスクを正しく理解し、根本改善への道筋を見つけられるでしょう。

この記事のポイント

  • 糖尿病発症の真の原因:糖の摂りすぎだけでなく、医原性(薬)、ストレス(安保徹の3過ぎ)、有害食品(四毒・五悪)が複雑に絡む病態であること
  • 薬物療法の限界とリスク:現代医療の薬は対症療法であり、低血糖や他の合併症を誘発する医原性のリスクがあること
  • 根本改善に必要な要素:薬に頼らず、食事と運動の徹底的な見直し(特に四毒・五悪を避けること)が不可欠であること
  • 東洋医学的アプローチの有効性:鍼灸治療や指圧マッサージが、自律神経や血流といった身体の根本的な巡りを整え、体質改善をサポートする効果があること
目次

糖尿病と「3過ぎ」のリスク:鍼灸、指圧マッサージの可能性

現代医療が定義する「糖尿病とは」

現代医学における糖尿病は、血液中のブドウ糖濃度、すなわち血糖値が、正常範囲を超えて高い状態が慢性的に続く疾患と定義されています。これは、インスリンというホルモンが不足したり、働きが悪くなったりすることで起こる病気です。インスリンは膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られ、血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませ、エネルギーとして利用したり、グリコーゲンや脂肪として蓄えたりする役割を担っています。このインスリンの作用が不十分になると、血液中に糖があふれてしまい、この状態が高血糖と呼ばれます。そして、この高血糖の状態が一定の基準(HbA1cや空腹時血糖値など)以上で持続した場合に、糖尿病と診断されることになります。一見、血糖値が高いだけのように思えるかもしれませんが、これは全身の血管や神経を徐々に蝕む非常に深刻な病態の始まりであります。多くの人々は、単に「糖の摂りすぎ」が原因だと考えがちですが、実際には遺伝的要因や生活習慣、そして後述する医原性の要素など、複数の原因が複雑に絡み合っていることが分かっています。血糖値を薬で下げたとしても、この病態の根本的な解決にはつながっていない場合が多い点も、理解しておく必要があります。あくまでも、薬によるコントロールは対症療法であるため、糖尿病を治しているわけではないという認識を持つことが重要です。

糖尿病の診断基準とコントロール指標(HbA1c、血糖値など)

検査項目単位正常型(境界型ではない)糖尿病型備考
HbA1c (NGSP値)%5.6 未満6.5 以上過去1〜2ヶ月間の平均血糖値を反映。診断の主要項目。
空腹時血糖値(FPG)mg/dL100 未満126 以上100〜125は「境界型(IFG)」に分類。
75gOGTT 2時間値mg/dL140 未満200 以上経口ブドウ糖負荷試験。食後の状態を反映。
随時血糖値mg/dL200 以上食事時間に関係なく測定した血糖値。
グリコアルブミン (GA)%15.8 未満(治療目標により異なる)過去2〜3週間の平均血糖値を反映。HbA1cより短期の変動を見る際に使用。
【参考】合併症予防の目標HbA1c %7.0 未満治療によって目指すべき一般的な目標値。

注:糖尿病の診断には、上記の糖尿病型の基準を満たすことと、別の日に行った検査で再確認、または特徴的な症状や別の検査値(HbA1c 6.5%以上など)の組み合わせが必要です。診断は必ず医師にご相談ください。

自覚しにくい高血糖の症状と血管障害

高血糖の状態が続いていても、初期の段階ではほとんど自覚症状がないことが、糖尿病の最も恐ろしい点の一つです。多くの人は、健康診断の血液検査などで初めて指摘を受け、そこで初めて病気に気づくことになります。しかし、血糖値が非常に高い状態、具体的には350mg/dLから400mg/dLを超えるようなレベルに達すると、特有の症状が現れ始めます。主に、口がひどく渇く口渇、水をたくさん飲む多飲、そしてその結果として尿の回数や量が増える多尿、さらには急激な体重減少などが挙げられます。これらの症状が出たときには、すでにかなり病態が進行している可能性が高いと言えるでしょう。ここで重要なのは、症状がないからといって問題がないわけではないという点です。長期間にわたり血糖値が高い状態が続くと、血管の内皮が損傷を受け、血液中の糖とタンパク質が結合する糖化反応が起こります。これによって、体の隅々にある微細な血管、特に腎臓、眼の網膜、そして末梢神経の血管がボロボロになっていきます。その結果として、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害といった、いわゆる三大合併症を引き起こしてしまうのです。この微小血管障害は、失明や腎不全による透析導入、さらには足の切断に至る危険性も伴います。だからこそ、症状が出る前の段階から、血糖値のコントロールと生活習慣の見直しが極めて重要となるのです。

「1型」と「2型」糖尿病の発生メカニズム

糖尿病は大きく1型2型に分類されますが、それぞれ原因とメカニズムが大きく異なります。糖尿病の約9割を占めるとされる2型糖尿病は、主に生活習慣病として認識されており、インスリンの分泌量が減ったり、インスリンが体内でうまく作用しなくなったりするインスリン抵抗性が増したりすることで発症します。これは、食べ過ぎ運動不足、さらには肥満など、長年の生活習慣の乱れが積み重なることによって、膵臓が疲弊したり、細胞がインスリンのサインを無視するようになったりするために起こるものです。特に、インスリンの効きが悪くなる状態では、膵臓はより多くのインスリンを分泌しようと過剰に働き、結果的にβ細胞が疲弊して分泌能力が低下するという悪循環に陥ってしまいます。一方、1型糖尿病は、自己免疫疾患の側面が強いとされ、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が何らかの原因によって破壊されてしまい、結果としてインスリンがほとんど、または全く出なくなってしまうタイプの病気です。この「何らかの原因」の多くはまだ不明とされていますが、一部では免疫チェックポイント阻害剤などの医原性の要因やウイルス感染などが関係している可能性も指摘されています。1型は主に若年者に発症することが多く、発症するとすぐに外部からのインスリン注射が必要となることが多い点が大きな特徴です。このように、同じ糖尿病という病名であっても、1型は「インスリン絶対量の不足」、2型は「インスリン作用の相対的な不足または抵抗性」という根本的な発生メカニズムに違いがあるのです。

薬が原因となる医原性の高血糖・低血糖リスク

糖尿病は単なる生活習慣病として片付けられがちですが、実は多くのケースで、医原性、すなわち薬が原因となって発症したり、病態が悪化したりしている可能性があります。多くの薬剤が高血糖を引き起こす能力を持っており、中には膵臓のインスリン分泌細胞を直接破壊し、1型糖尿病のような状態を誘発する薬も存在します。例えば、副腎皮質ステロイド薬はインスリン抵抗性を高めて2型糖尿病を誘発する代表例です。他にも、免疫抑制剤、一部の利尿剤やβブロッカー、抗がん剤である免疫チェックポイント阻害剤、さらには精神系の薬や睡眠薬までもが、高血糖を引き起こすリスクを持っています。これらの薬は、インスリンの分泌を妨げたり、細胞がインスリンを受け入れる能力を低下させたりすることで糖代謝に悪影響を及ぼします。そのことに加え、糖尿病の治療中に使われるインスリン製剤や経口血糖降下薬も、使いすぎると極端な低血糖を引き起こす危険性があります。低血糖は、意識障害や昏睡に至る可能性があり、高血糖以上に急性期には命に関わる重篤な症状です。しかも、これらの薬の副作用については、製品の添付文書にも「高血糖」や「糖尿病性網膜症の顕在化」といった形で注意喚起がなされています。本来は病気を治すための薬が、新たな病気を生み出す原因となるという事実は、現代医療における大きな課題の一つであると言えるでしょう。

血糖値に影響を与える主な薬剤(代表例)

以下の表は、糖尿病の有無にかかわらず、血糖値のコントロールに影響を与えることが知られている代表的な薬剤群をまとめたものです。ご自身の服薬内容については、必ず医師や薬剤師にご相談ください。

薬剤カテゴリー一般名(代表的な成分名)主な作用/高血糖への影響低血糖への影響
糖尿病治療薬インスリン製剤、SU薬、DPP-4阻害薬など血糖値を下げる(治療目的)過剰使用・投与で重度の低血糖を引き起こす最大の原因となる。
副腎皮質ステロイドプレドニゾロン、デキサメタゾンなど高血糖:インスリン抵抗性を増大させ、肝臓からの糖放出を促進する(2型糖尿病を誘発・悪化させる)。直接的な低血糖リスクは低いが、急な中止で相対的な低血糖を招くことがある。
免疫抑制剤シクロスポリン、タクロリムスなど高血糖:膵臓のβ細胞に直接的な毒性を示し、インスリン分泌を抑制する可能性がある。通常の低血糖リスクは低い。
抗がん剤免疫チェックポイント阻害剤(ニボルマブなど)高血糖:膵臓のβ細胞に対する自己免疫反応を誘発し、劇症1型糖尿病を発症させるリスクが証明されている。通常の低血糖リスクは低い。
利尿剤サイアザイド系(ヒドロクロロチアジドなど)高血糖:カリウム排泄を促進し、インスリン分泌を低下させる可能性がある。通常の低血糖リスクは低い。
脂質異常症治療薬スタチン系(アトルバスタチンなど)高血糖:インスリン感受性を低下させ、新規の2型糖尿病発症リスクを高めることが指摘されている。通常の低血糖リスクは低い。
向精神薬・睡眠薬一部の非定型抗精神病薬など高血糖:体重増加やインスリン抵抗性の増大を通じて血糖値を上昇させる。一部の薬剤では低血糖の報告例がある。
β遮断薬プロプラノロールなど高血糖:インスリン分泌を抑制する可能性がある。低血糖時の自覚症状(動悸、震えなど)をマスクし、低血糖の発見を遅らせるリスクがある。

注:上記の薬剤は血糖変動に影響を与える可能性のある代表例であり、全てではありません。また、高血糖を引き起こすメカニズムは複雑であり、必ずしも全ての患者に副作用が出るわけではありません。

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安保徹教授が説く「働きすぎ、悩みすぎ、薬の飲みすぎ」

免疫学の権威であった安保徹教授は、現代人の病気の多くが、過剰なストレスと医療行為による弊害から来ていると主張し、特に避けるべき三つの「過ぎ」として「働きすぎ、悩みすぎ、薬の飲みすぎ」を提唱しました。これは、単に糖尿病だけでなく、さまざまな慢性疾患や自己免疫疾患の根本原因を捉える上で非常に重要な視点です。まず働きすぎや悩みすぎは、交感神経を過度に緊張させ、持続的なストレス状態を生み出します。このストレス反応の結果、血糖値を上げるホルモン(アドレナリンコルチゾールなど)が過剰に分泌され、インスリンの働きを邪魔することで高血糖を招きやすくなります。つまり、精神的なストレスが肉体の糖代謝に直接悪影響を与えるのです。そして、三つ目の薬の飲みすぎは、前述した医原性のリスクを指しています。症状を抑えるために安易に薬に頼りすぎると、その薬自体が糖代謝に悪影響を与えたり、膵臓の細胞を傷つけたりする可能性があるわけです。これには、糖尿病の治療薬だけでなく、高脂血症のスタチン系薬剤など、一見無関係に見える薬も含まれます。安保教授のこの考えは、病気を治すためには、まず自律神経のバランスを整え、薬に頼りすぎず、ストレスのない生活を送ることが基本であることを示唆しています。現代医学的な治療と並行して、生活習慣と心の状態を改善することが、糖尿病という病態からの脱却の鍵となると言えるでしょう。

鍼灸指圧マッサージで探る糖尿病改善への道

危険な食習慣「四毒(小麦、グルテン、牛乳・乳製品、甘い物)」

吉野敏明先生が提唱する「四毒」とは、現代人の慢性的な体調不良や病気の原因となり得る、特に避けるべき四つの食品群を指します。これらは、小麦植物性の油牛乳・乳製品、そして甘い物です。まず、小麦に含まれるグルテンは、腸の粘膜を荒らし、体内に炎症を引き起こす原因となり得ることが指摘されています。腸の健康は全身の免疫機能と深く関わっているため、グルテンによる腸内環境の悪化は、間接的に糖尿病を含む様々な病態を招くことになります。また、牛乳・乳製品に含まれるカゼインも、グルテンと同様に消化管に負担をかけ、炎症反応やアレルギー反応を引き起こしやすいと考えられています。そして、甘い物は、単純に血糖値を急激に上げる最大の要因です。ここでいう甘い物とは、白砂糖だけでなく、蜂蜜や糖度の高い果物(メロン、スイカなど)、さらにはカボチャやサツマイモといった糖質の多い野菜も含むという広い視点を持つ必要があります。これらの四毒を日常的に摂取する食習慣は、現代における最も危険な食習慣の一つと言えるでしょう。ここで特筆すべきは、吉野先生が糖尿病患者に問診を行うと、ほとんどの方が「自分はほとんど食べていない」と答えるというエピソードです。しかし、さらに詳しく食生活を詰めて聞いてみると、実際にはかなりの量の糖質や四毒に該当するものを摂取していることが判明するそうです。これは、本人が「食事」として認識していない間食や飲み物、あるいは糖質の多い野菜などを無意識に過剰摂取していることを示しています。このように、無自覚な食習慣の積み重ねが、膵臓を疲弊させ、インスリン抵抗性を増大させ、すなわち2型糖尿病の発症リスクを高めてしまうのです。最後に、植物性の油、特に精製された油や、健康に良いとされるオリーブオイルや亜麻仁油であっても、過剰摂取や酸化した状態での摂取は、炎症や細胞の機能低下につながるため、摂取を控えることが基本となります。

避けるべき現代食品の「五悪(食品添加物、農薬、除草剤、化学肥料、遺伝子組み換え食品)」

食の安全性が問われる現代において、私たちの健康を脅かす要因は、四毒のような特定の食品群だけに留まりません。吉野先生の教えにある「五悪」は、食品に含まれる有害な化学物質や不自然な生産プロセスを指しており、これらもまた糖尿病を含む慢性疾患の原因となり得るものです。五悪とは、食品添加物農薬除草剤化学肥料遺伝子組み換え食品を指します。多くの食品に用いられる食品添加物は、それ自体が消化・吸収器官に負担をかけるだけでなく、体内の解毒機能に過剰な負荷をかけます。また、農薬や除草剤の残留物は、食物を通じて体内に取り込まれ、細胞レベルでの炎症や、ホルモンバランスの乱れを引き起こす可能性があります。特に除草剤として有名なグリホサートは、腸内細菌に悪影響を及ぼし、腸のバリア機能を破壊する可能性も指摘されているため、腸の健康を起点とする病気に対しては非常に注意が必要です。化学肥料によって急激に成長させられた作物は、本来持つべきミネラルやビタミンが不足しがちで、私たちが必要とする栄養素を十分に得られません。そして、遺伝子組み換え食品についても、長期的な安全性が確立されているとは言えない状況です。これだけの有害物質や不自然な要素を日常的に摂取し続けることは、細胞の機能、特にインスリンが働く細胞の感受性を低下させ、糖尿病発症の土壌を作ってしまうことにつながるのです。私たちは、これらの五悪を可能な限り避け、自然で安全な食品を選ぶ意識を持つことが大切です。

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対症療法から根本改善へ:食事と運動の重要性

現代医療における糖尿病治療の多くは、薬による血糖値のコントロールという対症療法が中心となっています。しかし、前述の通り、薬は血糖値を下げても病気を根本的に治すわけではなく、むしろ医原性のリスクを伴う可能性があります。そこで必要となるのが、薬に依存するのではなく、体質そのものを改善するアプローチ、具体的には食事と運動の徹底的な見直しです。動物実験においても、糖尿病の病態を持ったラットやマウスを治すのに最も効果的だったのは、ダイエット食(カロリーコントロール)と適度な運動であることがわかっています。これは人間にとっても同じであり、食事内容の改善と運動は、糖尿病を根本から改善するための最重要項目です。

まず食事については、四毒や五悪を可能な限り避け、栄養価が高く、血糖値を急激に上げない自然な食材を選ぶことが基本です。特に、血糖値の上昇を緩やかにする食物繊維を多く摂ること、そして過食を避けることが重要です。多くの日本人は一日三食を摂りますが、人間の体にとっても「食べすぎ」は大きな負担となるため、食事回数や量をコントロールすることも有効な手段です。次に運動は、インスリンの感受性を高め、血液中のブドウ糖を筋肉に取り込ませてエネルギーとして消費させる働きがあります。これによりインスリン抵抗性が改善され、血糖値が下がりやすくなります。ここで吉野先生が強調するのは、特別なマラソンをしたりスポーツジムに通うような激しい運動ではなく、日常生活の動作で賄うべきということです。具体的には、通勤通学時のウォーキングを習慣化したり、エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を使ったり、身の回りの清掃を積極的に行ったりする動きで十分な運動効果が得られます。こうした「チリツモ」の運動は、自律神経のバランスを保ちながら、持続的にインスリンの効きを高める理想的な方法なのです。これらの生活習慣の見直しこそが、薬に頼ることなく、インスリンが本来の働きを取り戻し、糖尿病を克服する唯一の道と言えるでしょう。

身体の巡りを整える鍼灸治療の有効性

糖尿病の根本的な改善を目指す上で、東洋医学的なアプローチ、特に鍼灸治療は非常に有効な手段となり得ます。鍼灸は、全身の経絡(エネルギーの通り道)やツボを刺激することで、乱れた自律神経のバランスを整え、体液や血液の巡りを改善する効果が期待できます。前述の通り、安保徹教授の説にもあるように、働きすぎや悩みすぎといったストレスは交感神経を過度に緊張させ、これが高血糖を引き起こす一因となります。鍼灸治療では、この過緊張状態にある交感神経を鎮め、リラックスを促す副交感神経を優位にすることで、ストレスによる血糖値の乱高下を防ぐ手助けをします。また、糖尿病性神経障害は微小血管障害によって引き起こされますが、鍼灸の刺激は末梢の血流を改善し、神経への酸素や栄養の供給を促進する作用があります。これにより、しびれや痛みといった神経障害の症状の緩和にもつながる可能性があるのです。いくら食事や運動に気を付けていても、自律神経のバランスが崩れていては、体は本来の治癒力を発揮できません。このため、鍼灸治療は、薬による対症療法とは異なり、身体の内側から体質を整え、インスリンの効きを良くする土壌づくりをサポートする役割を担っていると言えるでしょう。ただし、鍼灸治療はあくまで体質改善を促す補助的な療法であり、重度の糖尿病や合併症の治療を直ちに行えるものではない点に注意が必要です。

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血流と自律神経に働く指圧マッサージの効果

指圧マッサージもまた、糖尿病の改善を目指す上で見逃せない効果を発揮します。指圧やマッサージは、主に筋肉の緊張を緩め、滞った血流やリンパの流れを物理的に改善する役割を果たします。特に、インスリン抵抗性は、血液中の糖を細胞に取り込む筋肉の働きが悪くなることによって起こるため、筋肉が硬直し血流が悪い状態では、インスリンの効きはさらに悪化してしまいます。マッサージによって筋肉がほぐれ、血流が改善されると、ブドウ糖をエネルギーとして利用する効率が高まり、血糖値の安定に寄与するのです。さらに、指圧マッサージは単に身体的な効果だけでなく、自律神経にも深く作用します。心地よい刺激は、リラックスをもたらす副交感神経を活性化させ、安保教授が指摘する「悩みすぎ」によるストレス状態を緩和します。このリラックス効果は、ストレスホルモンの過剰分泌を抑え、結果的に高血糖のリスクを低減させることにつながります。また、マッサージは、手足のしびれや冷えといった糖尿病性神経障害の初期症状に対しても、末梢の血行を促進することで、症状の緩和に役立つ可能性があります。ただし、マッサージや指圧は、糖尿病性足病変など皮膚に重度の問題がある場合には悪化させるリスクがあるため、必ず専門家と相談し、皮膚の状態を十分に確認した上で行う必要があります。このことを理解した上で、指圧マッサージを日々のケアに取り入れることは、自律神経を整え、薬に頼らない体質改善を強力に後押しするでしょう。

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まとめ:薬に頼りすぎない体質改善を目指す

これまでの解説から、糖尿病は単なる「糖の摂りすぎ」という単純な問題ではなく、「医原性」のリスク、「働きすぎ、悩みすぎ」といったストレス、そして「四毒・五悪」に代表される食環境の悪化など、複雑な要因が絡み合って発症する慢性的な病態であることが見えてきました。現代医療の薬物療法は、高血糖という数字を一時的に下げる対症療法に過ぎず、根本的に病気を治しているわけではありません。しかも、薬自体が低血糖や新たな合併症を誘発するリスクすら持っています。これらの理由から、糖尿病を真に克服するためには、薬に頼りすぎない体質改善を目指すことが不可欠です。そこで重要になるのが、食事と運動による生活習慣の徹底的な見直しです。有害な食品を避け、適切なカロリーコントロールを行うこと、そして運動によってインスリンの感受性を高めることが基本となります。そして、これらの自己管理を効果的にサポートするために、鍼灸治療指圧マッサージといった東洋医学的なアプローチが役立ちます。これらの療法は、血流を改善し、乱れた自律神経のバランスを整えることで、身体が本来持つ治癒力やインスリンの働きを正常に戻す手助けをします。繰り返しますが、糖尿病の改善は一朝一夕で成し遂げられるものではありません。しかし、生活習慣の根本的な見直しと、鍼灸やマッサージによる身体の調整を組み合わせることで、薬の量を減らし、真の意味での健康な体質を取り戻すことができるでしょう。

糖尿病の真実と鍼灸、指圧マッサージの可能性

  • 糖尿病はインスリン作用不足により血糖値が高い状態が慢性的に続く疾患である
  • 血糖値を薬で下げても根本治療にはならず、あくまで対症療法と認識すべきである
  • 初期の自覚症状はほとんどなく、進行すると口渇や多尿、急激な体重減少が現れる
  • 長期間の高血糖は腎臓、眼の網膜、末梢神経を蝕み、三大合併症を引き起こす
  • 副腎皮質ステロイドなどの薬や、抗がん剤によって糖尿病が誘発される医原性リスクがある
  • 糖尿病治療薬の過剰使用は、意識障害を招く重度の低血糖を引き起こす最大の原因となる
  • 安保徹教授は「働きすぎ、悩みすぎ、薬の飲みすぎ」が病気の根本原因であると説く
  • 吉野先生の四毒(小麦、植物油、牛乳、甘い物)は血糖値と腸内環境に悪影響を与える
  • 糖尿病患者は無意識の間食などにより、四毒を過剰摂取しているケースが多い
  • 食品添加物や農薬、遺伝子組み換え食品などの五悪も細胞機能の低下を招く
  • 薬に頼るのではなく、四毒・五悪を避けた食事と運動による体質改善が不可欠である
  • 運動はインスリンの感受性を高め、ブドウ糖をエネルギーとして消費させる働きがある
  • 鍼灸治療は全身の巡りを整え、乱れた自律神経のバランスを調整する効果が期待できる
  • 指圧マッサージは筋肉を緩めて血流を改善し、インスリンの効きを良くする手助けをする
  • 鍼灸指圧マッサージは体質改善を促す補助療法であり、重度の合併症には注意が必要である
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