全身性エリテマトーデス(SLE)の医原病説と鍼灸・指圧・マッサージ

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全身性エリテマトーデス(SLE)と診断された方、あるいはそのご家族で、現在、症状の緩和手段として鍼灸や指圧、マッサージの利用を検討されている方も多いのではないでしょうか。
この病気は、全身のさまざまな臓器を攻撃する自己免疫疾患であり、その多様な症状と、日本における患者数の多さから、日常生活に大きな影響を与えています。医学界ではいまだ原因不明とされるSLEですが、一部の研究者からは、薬やワクチンが関与する医原病である可能性が指摘されています。
その中で、特に注目すべきが薬剤誘発性ループスという驚くべき事実です。これは、特定の薬剤の服用をきっかけとして、SLEと非常によく似た全身症状や自己抗体(特に抗核抗体)が引き起こされる病態を指します。通常のSLEとは異なり、原因となった薬の服用を中止すれば症状が改善に向かうことが多いとされていますが、SLE全体の症例の10%以上を占めると推定されています。
また、アジュバントや小麦グルテンの摂取など、病状の進行に関わる要因も示唆されています。
本記事では、全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんが鍼灸や指圧、マッサージといった補完療法を安全に検討できるよう、その影響や注意点、特に血栓リスクへの配慮、そして施術を受ける上での医師の許可の重要性について詳しく解説します。さらに、豊島区機能回復券の利用方法を含め、症状緩和を目的とした利用の是非を総合的にお伝えします。

この記事のポイント

  • SLEの病態と原因に関する多角的な見解:SLEが自己免疫疾患であること、その多様な症状、そして一般に原因不明とされる中で、薬やワクチンなどの医原病説や薬剤誘発性ループスの存在が指摘されていること
  • 補完療法の目的と限界:鍼灸・指圧・マッサージはSLEの根治療法ではなく、あくまで痛みや疲労感などの症状緩和を目的としていること
  • 施術を受ける際の重大なリスクと必須条件:SLEに伴う出血リスク血栓リスク(抗リン脂質抗体症候群)があるため、施術を受ける前には必ず主治医の許可が必要であること
  • 生活習慣の見直し小麦グルテンなどが腸のバリア機能低下(リーキーガット)を介して病状を悪化させる可能性があり、食生活が病態に影響を及ぼしているという指摘があること
目次

全身性エリテマトーデス(SLE)と鍼灸・指圧・マッサージ

SLEとは?多様な症状を持つ膠原病

顔に蝶のような形をした赤い発疹(蝶形紅斑)

全身性エリテマトーデス(SLE)は、全身のさまざまな臓器に炎症を引き起こす自己免疫疾患の一種です。これは、本来、細菌やウイルスなどの異物から体を守るための免疫システムが、何らかの原因によって自分の体の細胞や組織を誤って攻撃してしまうことで発症します。SLEが属する膠原病とは、体内の結合組織、特に血管や皮膚、筋肉、関節などを構成するコラーゲンが主成分の組織に炎症が起こる病気の総称です。このため、SLEは「全身性」という名の通り、頭の先から臓器に至るまで、ありとあらゆる場所に症状が出現するのが最大の特徴になっています。

多くは、発熱や疲労感、体重減少といった全身症状で始まります。しかし、疾患が進行するにつれて、顔に蝶のような形をした赤い発疹(蝶形紅斑)が出る皮膚症状や、関節の痛み(関節炎)が見られるようになります。もっと言えば、腎臓に炎症が起こるループス腎炎は、腎機能の悪化から透析が必要になる場合もある重篤な合併症です。他にも、肺炎や心臓(心膜炎)、神経(中枢神経ループス)など、内臓の障害も多岐にわたり発生します。これらの多彩な症状は、疾患が活動期にあるか、あるいはどの臓器が攻撃されているかによって刻々と変化するため、診断が非常に難しい疾患の一つとされています。このように、SLEは単なる一部の組織の病気ではなく、全身を侵す慢性の炎症性疾患であり、その症状の多様性が患者さんの生活の質を著しく低下させる要因となっているのです。


SLEの疫学:患者数と女性の多さ

日本国内において、全身性エリテマトーデス(SLE)の患者数は6万人から10万人程度と推定されており、膠原病の中では関節リウマチに次いで二番目に多い疾患です。しかし、この数字以上に特徴的なのは、その男女比に顕著な偏りが見られることです。具体的には、男女比が男性1に対して女性9と、圧倒的に女性に多く発症する傾向があります。この女性の多さは、主に20代から40代の、ちょうど出産適齢期にあたる若い女性に好発することと関係しているのです。

このような現象を背景に、医学界ではエストロゲンなどの女性ホルモンがSLEの発症や病態に深く関与している可能性が示唆されています。女性ホルモンは免疫システムに影響を与えることが知られており、その変動が出産適齢期の女性の自己免疫応答を過剰に活性化させる一因になっていると考えられているのです。一方、まれに発症する男性患者は、女性患者と比較して中枢神経症状やループス腎炎などの重症化しやすい症状が出やすく、治療に対する抵抗性を示すケースが多いという報告もあります。このため、男性のSLEはより厳重な経過観察と集中的な治療が必要になる傾向があるのです。このように、SLEの疫学は性別と年齢によって明確な特徴を示しており、この知見は疾患の診断や予後予測、そして性差に応じた治療戦略を立てる上で非常に重要な情報となっています。


原因不明とされるSLEと研究者の主張

一般的に、全身性エリテマトーデス(SLE)をはじめとする多くの自己免疫疾患は、その直接的な原因が不明であるとされています。これは、ウイルス感染、内分泌の異常、遺伝子の異常、紫外線などの環境要因が複合的に関与しているという見解が主流であるためです。しかし、一部の研究者や臨床家は、この「原因不明」という医学界の定説に対して異議を唱え、SLEの真の原因は医原病、つまり医療行為によって引き起こされている可能性が高いと強く主張しています。

その根拠の一つとして挙げられているのが「薬剤誘発性ループス」の存在です。これは、特定の薬剤(降圧剤、抗不整脈薬、抗生物質、抗精神病薬など)の服用によって、SLEと類似した症状が引き起こされる病態です。たとえこの薬剤誘発性ループスがSLEの診断基準から除外されている場合であっても、SLE全症例の10%以上が薬剤が原因であると推定されており、研究者の中には「実際はさらに割合が高く、ほとんどが医原性の病気ではないか」と指摘する声もあるのです。加えて、一部の研究では、ワクチンに含まれるアジュバント(免疫賦活剤)や、輸血・整形手術で使用されるシリコンやパラフィンなどが、自己免疫反応を引き起こす要因となっている可能性も指摘されています。他の例であれば、動物実験においてプリスタンなどのアジュバントが投与されたマウスがSLE様の症状を発症したモデルが知られています。

このような主張の背景には、薬やワクチンが自己免疫疾患を誘発する症例報告が多く存在することや、リノール酸を原料とする炎症性サイトカインであるTNF-αが、本来の役割を逸脱して皮膚や関節などを攻撃するようになるというメカニズムが示唆されていることがあります。これには、現代の食生活に蔓延する小麦グルテン、植物油、乳製品、甘いものといった「4毒」の摂取が関与しているという主張もあります。繰り返しますが、この病気を抱える患者さんは、目の前の医療者が、もしかしたら病気の原因を作り出した側かもしれないという可能性を頭の片隅に置いておくことが、自身の健康を守る上で大切になります。

医原病:薬やワクチンがSLEを引き起こす?

ワクチンを摂取する女性

全身性エリテマトーデス(SLE)が一般的に原因不明の疾患とされている一方で、一部の研究者や臨床家からは、SLEが医原病、つまり医療行為が原因で発症する病気ではないかという主張が強く提起されています。この考えの根底には、現代医学で広く使用されているワクチンといった物質が、人体の免疫システムに異常な影響を与えているという指摘があるからです。これらの物質は、特定の病態を治療・予防する目的で投与されますが、体内で予期せぬ自己免疫反応を誘発する引き金になり得ると考えられています。特に、抗生物質や降圧剤、さらには抗精神病薬といった様々なカテゴリーの薬剤が、SLEと酷似した症状を引き起こす事例が多数報告されているのです。さらに、自己免疫疾患は過去数十年の間に患者数が激増しており、この増加の背景には、私たちの生活環境や医療介入の変化が深く関わっている可能性が示唆されています。もちろん、この主張は従来の西洋医学の定説とは異なるため、賛否両論が存在しますが、病気の真の原因を探り、根本的な治療法を見つけ出すためには、医療行為自体が持つリスクにも目を向ける必要があるのです。ここでは、単に症状を抑えるだけでなく、疾患の発生源を探るという視点が重要になってくると言えるでしょう。


薬剤誘発性ループスの驚くべき事実

全身性エリテマトーデス(SLE)の診断基準から除外されているにもかかわらず、「薬剤誘発性ループス」は、薬が自己免疫疾患を引き起こすことを示す驚くべき事実です。これは、特定の薬剤の服用をきっかけに、SLEに非常に似た全身性の炎症や自己抗体(特に抗ヒストン抗体や抗核抗体)の出現が見られる病態を指しています。驚くべき点は、この薬剤誘発性ループスが、SLEの全症例のうち10%以上を占めると推定されていることです。しかも、これはあくまでも薬の関与が比較的明確な症例のみを数えたものであり、研究者の中には、実際にはさらに多くのSLEが薬剤に起因している可能性があると指摘する声も少なくありません。例えば、高血圧治療薬であるヒドララジンや、不整脈治療薬であるプロカインアミド、さらにはミノサイクリンのような抗生物質など、非常に身近で一般的な薬がこの病態を引き起こすことが知られています。通常、これらの薬の服用を中止すれば症状は改善に向かうことが多いですが、中には症状が残存したり、慢性化したりするケースも報告されています。このため、原因不明とされるSLEの背後に、実は医療現場で日常的に処方されている医薬品の副作用が潜んでいるという可能性は、無視できない重要な論点なのです。

💊 薬剤誘発性ループスに関連する主な薬剤一覧

一般名代表的な商品名(例)主な薬の分類何の薬か
ヒドララジンアプレゾリン、ネオジリン など降圧薬高血圧の治療薬
プロカインアミドアミール、プロカインアミド など抗不整脈薬不規則な脈を整える薬
ミノサイクリンミノマイシン、ミノペン など抗生物質細菌感染症(ニキビ、呼吸器感染症など)の治療薬
イソニアジドイスコチン、ヒドラ など抗結核薬結核の治療薬
キニジン(日本国内での使用頻度は低い)抗不整脈薬不規則な脈を整える薬
プロパフェノンリスモダン、プロパフェノン塩酸塩 など抗不整脈薬不規則な脈を整える薬
クロルプロマジンウインタミン、コントミン など抗精神病薬統合失調症などの精神疾患の治療薬
D-ペニシラミンメタルカプターゼ、キュプレニール など免疫調節薬関節リウマチなどの治療薬

著:浜 六郎
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SLE発症に関わるアジュバントの存在

全身性エリテマトーデス(SLE)の発症メカニズムにおいて、アジュバントと呼ばれる物質の存在が、一部の研究で注目を集めています。アジュバントとは、主にワクチンに含まれる免疫賦活剤のことで、体内で抗原に対する免疫応答を強め、ワクチンの効果を高めることを目的として使用されます。しかし、この免疫システムを強く刺激するアジュバントが、自己免疫疾患を誘発する引き金となる可能性が指摘されているのです。例えば、動物実験においては、プリスタンという油性のアジュバントをマウスに投与することで、SLEや関節リウマチに酷似した症状を発症させる疾患モデルが作られています。この事実は、アジュバントが免疫システムに対して過剰な、あるいは異常な応答を引き起こし、結果として自己の組織を攻撃する自己抗体の産生を促すことを示唆しています。また、ワクチン接種後にSLEを発症したという症例報告も複数存在しており、特にアルミニウム塩などのアジュバントが自己免疫反応に関与している可能性が議論されています。一方、アジュバントはワクチン以外にも、一部の美容整形で使用されるシリコンパラフィンなどにも含まれることがあり、これらが自己免疫反応を引き起こすアジュバント病という概念も提唱されています。したがって、SLEのような自己免疫疾患を考える際には、体内に意図的に導入されるこれらのアジュバントが、免疫バランスを崩す要因として機能している可能性を十分に考慮する必要があるでしょう。

小麦グルテンとSLEの進行に関する指摘

全身性エリテマトーデス(SLE)のような自己免疫疾患と、食生活、特に小麦グルテンの摂取との間には、病状の進行に関わる可能性を指摘する主張があります。この主張の根拠となるのが、小麦に含まれるグルテンが腸の細胞間に存在する結合(タイトジャンクション)を緩めてしまうというメカニズムです。これにより、腸のバリア機能が低下し、未消化の食物や細菌由来の毒素などが血管内に漏れ出しやすくなる状態、いわゆる「リーキーガット」が引き起こされると考えられています。このような異物が体内に侵入すると、免疫システムが過剰に反応し、その結果、自己抗体の産生が促進され、既に存在している自己免疫疾患の炎症を悪化させたり、病状を進行させたりする要因になると言われています。また、グルテンだけでなく、植物油や乳製品、甘いものといった、いわゆる「4毒」とされる食品の過剰摂取が、体内の炎症性サイトカインTNF-αなど)の異常な産生を招き、自己免疫疾患の活動性を高めるという説もあります。もちろん、これは医学界の統一的な見解ではありませんが、食事が免疫状態に大きな影響を与えることは広く認められています。そのため、SLE患者さんがグルテンフリーなどの食事療法を試み、体調の改善を実感するケースも報告されているのです。ここでは、食生活の見直しが、薬物療法とは異なる側面から病状の安定に寄与する可能性があるという視点を持つことが大切です。

全身性エリテマトーデス(SLE)で鍼灸・指圧・マッサージを受ける際の注意点

補完療法の目的と限界:症状緩和に限定される鍼灸・マッサージ

全身性エリテマトーデス(SLE)の治療において、鍼灸やマッサージなどの補完療法は、疾患そのものを治癒させる根治療法ではないということを理解しておく必要があります。その主な役割は、あくまでSLEによって引き起こされるつらい症状の緩和に限定されます。SLE患者さんは、関節炎による慢性的な痛み、全身の倦怠感、冷えやつらいしびれといった標準治療薬では対応しきれない全身の不調に悩まされることが多くあります。ここで鍼灸は、自律神経の調整を促したり、末梢の血流を改善させたりすることで、これらの症状を軽減する効果が期待されます。例えば、鍼刺激によって筋肉の緊張が和らげば、関節痛の緩和やリラックス効果が得られるかもしれませんし、マッサージも同様に心身のリラックスをもたらします。一方で、自己免疫疾患は免疫システムの異常が根本にあるため、これらの手技がその異常を直接的に修正したり、疾患を完治させたりする科学的根拠は確立されていません。そのため、これらの効果はあくまで補助的なものであり、医師から処方された薬を自己判断で中止したり、補完療法に置き換えたりしてはいけないのです。補完療法を検討する際は、その限界と役割を正しく理解し、標準治療と並行して進めることが賢明です。

鍼灸・マッサージ前の必須条件:出血・血栓リスクと賢明な医師の選択

全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんが鍼灸やマッサージの施術を受けることを検討する場合、何よりもまず主治医の許可を得ることが必須となります。しかし、ここで一つの問題が生じます。それは、東洋医学や補完療法に知識を持つ医師と、そうではない医師が存在することです。知識が不足している医師に相談した場合、患者さんの安全を最優先するあまり、すべての補完療法に対して「リスクがあるので受けないほうが良い」という回答になってしまうことが少なくありません。

ましてや、本記事で指摘している通り、目の前の医療行為が病気の原因(医原病)を作り出した側かもしれないという可能性を頭の片隅に置く中で、その医療者側へ安全性の判断を求めるという行為は、患者さんにとって不自然さを伴う場合もあります。

このため、SLEという病状を正しく理解した上で、鍼灸・マッサージの科学的根拠(エビデンス)やリスクについても知識を持つ医師を選ぶことが、安全性を確保する上で最も望ましいと言えます。

なぜなら、SLEは全身の臓器に炎症を引き起こす難病であり、施術に伴う出血性疾患血栓リスクを伴う可能性があるからです。SLEによって血小板が減少している場合や血管炎が起こっている場合、鍼(はり)を打つことによって内出血や出血が止まりにくいといった予期せぬリスクが発生する恐れがあります。また、特にマッサージでは、SLEに合併することがある抗リン脂質抗体症候群による血栓リスクに最大限の配慮が必要です。体内で血栓ができやすい状態にある場合、ふくらはぎなどを強く揉みほぐすような行為は、血栓が剥がれて血流に乗り、肺や脳などの重要な臓器に詰まってしまう塞栓症を誘発する恐れがあるためです。

そこで、施術を受けても安全であるか、東洋医学への理解もある主治医に炎症の程度や血液検査のデータ、服用中の薬を正確に評価してもらう必要があるのです。自己判断で進めてしまうと、症状の悪化や重篤な合併症の原因究明が難しくなるデメリットもあるため、安全性を確保するためにも、賢明な医師への相談は極めて重要となります。

症状悪化を避ける:炎症が強い急性期の注意点

全身性エリテマトーデス(SLE)は、症状が強く現れる活動期(急性期)と、症状が安定している寛解期を繰り返す疾患です。炎症が強い急性期においては、鍼灸やマッサージといった刺激を伴う施術を控える必要があります。この理由は、炎症部位に不適切な強い刺激を与えてしまうと、かえって症状を悪化させたり、全身の倦怠感を増強させたりする可能性があるためです。例えば、皮膚に蝶形紅斑などの発疹や炎症が見られる場合や、関節に強い痛みや熱感がある場合、マッサージや鍼刺激がその炎症をさらに悪化させることにつながりかねません。いくら鍼灸やマッサージがリラックス効果をもたらすとはいえ、疾患の活動性が高い時期は、安静と標準治療の継続が最優先されます。そのため、施術を行う鍼灸師やマッサージ師に対しても、現在の病状、特に炎症の有無や程度を正確に伝え、知識と経験に基づいて安全に配慮した施術を行ってもらうことが不可欠です。もちろん、施術を受ける際には、強い圧迫や揉み込みは避け、関節周囲の筋肉を軽くさする程度の弱い刺激に限定するよう依頼しましょう。

豊島区機能回復券利用方法について

豊島区機能回復券は、区民の健康維持や機能回復を支援する目的で、鍼灸やマッサージなどの施術費用の一部を助成する制度です。この券は、本来、肩こりや腰痛といった一般的な慢性的な症状の改善に役立つものですが、全身性エリテマトーデス(SLE)のような国の指定難病の治療に利用する際は、いくつかの重要な留意点があります。まず、SLE患者さんでこの機能回復券をご利用いただく方はそう多くはないのが実情です。これは、鍼灸やマッサージがSLEの主たる治療ではないこと、そして施術を受ける際に出血リスクや血栓リスクといった医学的な注意が必要になるためです。

前述の通り、SLEは原因不明とされながらも、研究者からは薬やワクチンなどによる医原病の可能性が指摘されており、病状のコントロールが最優先されます。したがって、機能回復券の利用を検討する場合であっても、施術は必ず主治医の許可と指示のもとで行うことが大前提となります。特に、マッサージでふくらはぎを強く揉む行為は、合併症のリスクを高める可能性があるため厳に避ける必要があります。これらの理由から、この制度を利用する目的は、疾患の進行を止めることではなく、あくまで標準治療で取りきれない付随的な痛みや疲労感の緩和に限定されます。

このような背景がある中、当院(癒しの森指圧鍼灸院)では、症状が安定している寛解期に来院していただいた場合、これまでに施術によるトラブルは報告されておりません。施術は常に「いた気持ちいい」程度の心地よい刺激で行うことを基本としておりますので、もし施術中に刺激が強い・痛いと感じた際には、施術者に遠慮なくお伝えいただきたいのです。

機能回復券ご利用の方はこちらをご覧ください。

全身性エリテマトーデスSLEと鍼灸・指圧・マッサージの総まとめ

  • 全身性エリテマトーデス(SLE)は免疫システムが自己を攻撃する全身性の自己免疫疾患だ
  • 皮膚、関節、腎臓(ループス腎炎)など、体内の多様な臓器に炎症が起こるのが特徴だ
  • 日本における患者数は6万〜10万人程度と推定され、関節リウマチに次いで多い疾患である
  • SLEの男女比は男性1に対し女性9と圧倒的に女性に多く、主に20代から40代で好発する
  • 女性ホルモン(エストロゲンなど)の変動が自己免疫応答を過剰に活性化させる可能性が示唆される
  • 一般に原因不明とされるが、一部の研究者からは薬やワクチンによる医原病であるという主張がある
  • 特定の薬剤が原因でSLE類似症状を呈する薬剤誘発性ループスは全症例の10%以上を占めると推定される
  • ワクチンに含まれるアジュバント(免疫賦活剤)が自己免疫疾患の発症を引き起こす可能性が指摘される
  • 鍼灸・指圧・マッサージはSLEの根治療法ではなく、痛みや疲労感の症状緩和を目的とする
  • SLE患者は出血や血栓のリスクを伴う可能性があり、鍼灸施術の際は主治医の許可が必須である
  • マッサージ抗リン脂質抗体症候群の合併による血栓リスクがある場合、強い刺激で塞栓症を誘発する恐れがある
  • 小麦に含まれるグルテンが腸のバリア機能を低下させ、SLEの炎症を悪化させる可能性が指摘される
  • 植物油、乳製品、甘いものといった食品も炎症性サイトカインの異常な産生を招く要因となり得る
  • 豊島区機能回復券の利用はSLE患者では少数派であり、利用には必ず主治医の許可が必要だ
  • 補完療法の利用は、標準治療で取り切れない全身の不調や生活の質の低下の改善に限定されるべきである

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>>豊島区 機能回復券|池袋駅東口・癒しの森指圧鍼灸院でのご利用方法

参考YouTube
>>you tube110 薬剤誘発性ループス。
>>SHINZOU Channel season3 179  sle全身性エリテマトーデスと亜急性皮膚エリテマトーデスとワクチンの有害事象報告
>>SLEに罹患した有名人の方々。製薬、医学の宣伝に加担している場合ではありません。実はあなたのその病気を発病させたのは・・・・なのですよ。膠原病と皮膚エリテマトーデスと全身性エリテマトーデスとSLE。
>>SHINZOU Channel season3 206 抗リン脂質抗体症候群は全身性エリテマトーデスなどの膠原病や他の自己免疫疾患に合併するものが半分原因不明の原発性が半分の原因不明の病気だそうです

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